2014-01-15から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第1822話

出生稲荷神社(しゅっせいなりじんじゃ) 出生稲荷神社は、その名のように出生・開運を祈願する神社とされています。倉稲魂神(うがのみたまのかみ)、猿田彦神、天鈿女神(あめのうずめのかみ)ほか二神をご神体としてお祀りしします。また、陶工の六代目清…

木魚歳時記 第1821話

千本釈迦堂(せんぼんしゃかどう) 千本釈迦堂(せんぼんしゃかどう)は嵯峨釈迦堂(さがしゃかどう)に呼応してそう呼ぶようですが俗称です。正式には、大報恩寺(だいほうおんじ)と称します。この寺の本堂は安貞元年(1227)の創建で応仁の乱の大火に…

木魚歳時記 第1820話

護王神社(ごおうじんじゃ) 護王神社といえば、平安京遷都(せんと)に貢献したといわれる和気清麻呂(わけのみよまろ)とその姉広虫(ひろむし)を主神として祀る神社です。明治十九年に御所の鎮守社として現在地に移転しました。諸々の厄除けご利益を授か…

木魚歳時記 第1819話

北野天満宮(きたのてんまんぐう) 北野天満宮は、学問の神さま、菅原道真(すがはらみちざね)公を祀る神社です。京都では<北野さん>の愛称で親しまれています。もちろん合格祈願ご利益を願う神社として有名です。紙幅の関係で多くは書けませんが、天満宮…

木魚歳時記 第1818話

白峯神宮(しらみねじんぐう) 白峯神宮は、縁結び、厄除けはもちろんのこと「蹴鞠道」(けまりどう)上達を祈願する神社として知られています。最近では蹴鞠(けまり)はサッカー球技に通じるということでしょうか?ご利益(りやく)として宣伝しているのは…

木魚歳時記 第1817話

大将軍八神社(たいしょうぐんはちじんじゃ) 大将軍八神社は,「方除け」の神社として信仰されています。この神社は平安遷都(せんと)にあたり、王城鎮護(ちんご)のため、大和国春日(やまとのくにかすが)より勧請(かんしょう)された大将軍社の一つで…

木魚歳時記 第1816話

今宮神社(いまみやじんじゃ) 昔、このあたりを「紫野」(七野の一つ)と呼んだところから紫野社(むらさきののやしろ)とも称します。疫病(えきびょう)退散のご利益(りやく)があるとされます。すなわち、平安初期、流行した疫病を祓(はら)うために、…

木魚歳時記 第1815話

わら天神 わら天神(てんじん)の正式名は敷地神社といいます。安産・子宝を授かる神社として信仰されて来ました。天長五年(828)、淳和天皇がこの神社に勅使(ちょくし)を遣わし止雨(あめやみ)を祈願されたと伝わっています。かっては「北山の神」と…

木魚歳時記 第1814話

福禄寿・布袋尊(ふくろこじゅ・ほていそん) 福禄壽(ふくろくじゅ)は、道教でいう三種の願い、すなわち幸福(子に恵まれる)、封禄(財産に恵まれる)、長寿(健康に恵まれる)の三徳を具現化したものされます。南極星の化身ともいわれます。また、布袋尊…

木魚歳時記 第1813話

弁財天(べんざいてん) 弁財天は、やはりインド古来の神です。やがて、仏教の守護神に取り入れらえて弁財天信仰を生みました。別名、妙音天とも呼ばれ、財宝を守る神、また、弁舌・技芸の上達祈願する神として知られています。弁財天を祀る処は市内だけでも…

木魚歳時記 第1812話

毘沙門天(びしゃもんてん) 京の七福神の一つ「毘沙門天」を祀る毘沙門堂(びしゃもんどう)は、出雲寺(いずもじ)に由来する門跡寺院です。寛文五年(1665)、出雲寺から伝わる毘沙門天を本尊として復興され、後に、公弁法親王(こうべんほうしんのう…

木魚歳時記 第1811話

松ヶ崎大黒天(まつがさきだいこくてん) 「松ヶ崎大国天」は、日蓮宗妙円寺の山内に祀られています。この寺は、久遠実成本願釈迦牟尼仏(くおんじつじょうほんがんしゃかむにぶつ)を本尊に、元和二年(1616)に、北野の立本寺(りゅうほんじ)の日英上…

木魚歳時記 第1810話

恵比須さん(えべっさん) 正月や節分に七福神に参詣して開運祈願をする「京の七福神めぐり」は地域によりいろいろと組合せがあります。ここでは、地域の各組合せのワクを外して七福神の紹介をしてみたいと思います。まず「恵比須さん」について。平安末期、…

木魚歳時記 第1809話

因幡薬師(いなばやくし) 「因幡薬師」を安置する因幡堂は、真言宗智山派の平等寺の俗称です。因幡堂縁起(えんぎ)によると、長保五年(1003)因幡守行平(いなばのかみゆきひら)が薬師如来を私邸に安置した、後にこれを光朝(こうちょう)が寺に改め…

木魚歳時記 第1808話

虎薬師(とらやくし) 「虎薬師」は、浄土宗西山深草派・西光寺の俗称です。本尊は阿弥陀如来(あみだにょらい)ですが、寺伝によれば、弘安五年(1282)、空海作の虎薬師と呼ぶ薬師如来を下賜(かし)され、薬師堂を建立して祀ったと伝えられています。…

木魚歳時記 第1807話

こぬか薬師 「こぬか薬師」は、黄檗宗(おうばくしゅう)・薬師院威徳堂の俗称です。本尊の薬師如来は美濃(岐阜県)から移したと伝えられています。その後、幾多の変遷を経て、元禄十五年(1702)に美濃の国大梅寺の鉄面和尚が隠居寺として中興(ちゅう…

木魚歳時記 第1806話

水薬師(みずやくし) 「水薬師」は、真言系単立寺院・水薬師寺の俗称です。お寺に伝わる記録によると、延喜二年(902)、突然、付近の大池の中から薬師如来が出現され、醍醐天皇がこれを奇瑞と感じられ、この薬師如来さまを本尊として寺を開かせたと伝え…

木魚歳時記 第1805話

蛸薬師(たこやくし) 神社仏閣を問わず、現世利益(げんぜりやく)のあらたかな、「京のご利益さん」について、思いつくまま気の向くままに触れてみたいと思います。治病や施薬を本願とする「薬師如来」(やくしにょらい)を祀るお薬師さま「蛸薬師」(たこ…

木魚歳時記 第1804話

腹帯地蔵(はらがけじぞうそん) 「腹帯地蔵」と名の付く安産祈願の寺院(地蔵尊)は恐らく数え切れないくらい沢山あるかと思います。とりわけ、北区紫竹竹上野町の光念寺、伏見区醍醐南里町の善願寺、西京区大原野小塩町の十輪寺、中京区東側町にあった清帯…

木魚歳時記 第1803話

目疾地蔵(めやみじぞう) 「目疾地蔵」は、浄土宗・仲源寺(ちゅうげんじ)の俗称です。治安二年(1022)に定朝(じょうちょう)が四条橋東北に地蔵尊を祀り本尊としたのが始まりと伝えられます。安貞二年(1228)の洪水に止雨の祈願を行い、以来、…

木魚歳時記 第1802話

釘抜地蔵(くぎぬきじぞう) 「釘抜地蔵」とは、浄土宗石像寺(しゃくぞうじ)の俗称です。この寺の地蔵堂に安置されている石造りの地蔵菩薩は、前世からの罪業(ざいごう)により、手の痛みに苦しんでいる商人を救ったという伝説がひろまり、諸々の「抜苦」…

木魚歳時記 第1801話

矢田地蔵(やたじぞう) 「矢田地蔵」とは、西山浄土宗矢田寺の俗称です。本尊の地蔵菩薩は、開山の満慶が地獄で出会った地蔵の姿を彫らせたものと伝えれます。この地蔵菩薩は代受苦地獄(だいじゅくじごく)とも呼ばれ、地獄で人々を救うことが出来る地蔵と…

木魚歳時記 第1800話

四の宮地蔵(廻地蔵) 六地蔵めぐり(6)は、東海道の出入り口にある「四の宮地蔵」(しのみやじぞう)です。この地蔵さまは「廻地蔵」(めぐりじぞう)、「山科地蔵」とも呼ばれるようです。臨済宗南禅寺派の徳林寺に安置されています。徳林寺は、聖観世音…

木魚歳時記 第1799話

深泥池地蔵(みどろがいけじぞう) 六地蔵めぐり(5)は、若狭街道にある「深泥池地蔵」(みどろがいけじぞう)です。前に触れたように、この地蔵さまは「姉子地蔵」とも呼ばれ、浄土宗上善寺に安置されています。この寺は、京都を東西に走る鞍馬口通りに面…

木魚歳時記 第1798話

常盤谷地蔵(ときわじぞう) 六地蔵めぐり(4)は、周山街道にある「常盤地蔵」(ときわじぞう)です。臨済宗天竜寺派の源光寺(源光庵)に安置されています。この寺は、源義経の母、常盤御前(ときはごぜん)の営んだ庵・浄土宗常盤院があった処と伝えられ…

木魚歳時記 第1797話

桂地蔵(かつらじぞう) 六地蔵めぐり(3)は、丹波(山陰)街道の出入り口にある「桂地蔵」です。浄土宗地蔵寺に安置されています。この地蔵も、上記、大善寺(伏見六寺蔵)の処で触れたように、小野篁(おののたかむら)が桜の大木から地蔵尊像を刻んだ内…

木魚歳時記 第1796話

鳥羽地蔵(とばじぞう) 六地蔵めぐり(2)は、西国街道の要衝にある「鳥羽地蔵」です。浄土宗西山派の恵光山浄善寺に安置されています。境内には袈裟御前塔という五輪石塔や林羅山撰の恋塚碑があり、寺伝には袈裟御前の物語が伝わるようです。因みに、近く…

木魚歳時記 第1795話

伏見六地蔵(ふしみろくじぞう) 地蔵は「地の徳」を備え、さまざまな利益(りやく)をもたらす菩薩さまです。平安時代の初め、小野篁(おののたかむら)が桜の大木から六体の地蔵尊像を刻み、木幡の里(大善寺)に祀ったのが始まりです。次に、保元2年(1…