2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

木魚歳時記 第2808話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「修行者は、非難されても、くよくよしてはならない。称賛されても、高ぶってはならない。貪欲(とんよく)と慳(ものおしみ)と怒りと悪口を除き去れ。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(568) 平田明美さん。…

木魚歳時記 第2807話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「わが徒は、アタルヴァ・ヴェーダの呪法(じゅほう)と夢占いと星占いを行ってはならない。鳥獣の声を占ったり、懐妊術や医術を行ってはならない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(567) 木場瑞子さん。「志…

木魚歳時記 第2806話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「多くを眠ってはならぬ。熱心に努め、目ざめているべきである。ものぐさと偽(いつわ)りと談笑と遊戯と淫欲の交わりと装飾とを捨てよ。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(566) 波多野爽波さん。「暗幕にぶら…

木魚歳時記 第2805話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「こころを安定させよ。うろついてはならない。あとで後悔するようなことをやめよ。怠けてはならぬ。しこうして修行者は閑静な・座所・臥所に住まうべきである。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(565) 能村登…

木魚歳時記 第2804話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「食物や飲料や硬(かた)い食べものや衣服を得ても、貯蔵してはならない。またそれらが得られないからとて心配してはならない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(564) 中村草田男さん。「厚餡割ればシクと音…

木魚歳時記 第2803話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「苦痛を感じることがあっても、修行者は決して悲嘆(ひたん)してはならない。生存を貪(むさぼ)り求めてはならない。怖しいものに出会っても、慄(ふる)えてはならない。」(スッタニパータ) ボクの細道]好きな俳句(56…

木魚歳時記 第2802話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「眼で観ることを貪(むさぼ)ってはならない。卑俗なことがらから耳を遠ざけよ。味に耽溺(たんでき)してはならない。世間における何ものをも、わがものであるとみなして固執(こしゅう)してはならない。」(スッタニパー…

木魚歳時記 第2801話

(迅速)(バラモンの)問うていわく「眼を開いた人は、みずからの体験したことがら、危難の克服、を説いてくださいました。(師よ)ねがわくば、正しい道を説いてください。戒律規定や精神安定の法を説いてください。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好…

木魚歳時記 第2800話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「海洋の奥深いところでは波が起こらないで、静止しているように、静止して不動であれ。修行者は何ものについても欲念をもり上がらせてはならない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(560) 清崎敏郎さん。「ぐ…

木魚歳時記 第2799話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「これ(慢心)によって『自分は勝れている』と 思ってはならない。『自分は劣っている』とか、また『自分は等しい』とか思ってはならない。いろいろの質問を受けても、自己を妄想(もうそう)せずにおれ。」(スッタニパータ…

木魚歳時記 第2798話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「内的にでも外的にでも、いかなることがらをも知りぬけ。しかもそれによって慢心を起してはならない。それが安らいであるとは真理に達した人々は説かないからである。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(558) …

木魚歳時記 第2797話

(迅速)師(ブッダ)は答えた。「(われは考えて、有る)という(迷わせる不当な思案)の根本をすべて制止せよ。内に存するいかなる妄執(もうしゅう)をもよく導くために、常に心して学べ。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(557) 富安風生…

木魚歳時記 第2796話

(迅速)問うていわく「太陽の裔(すえ)である偉大なる仙人(ブッダ)、あなたに、遠ざかり離れることと平安の境地とをおたずねします。修行者はどのように観じて、世の中の何ものをも執することなく、安らいに入るのですか?」(スッタニパータ) 「ボクの…

木魚歳時記 第2795話

(ブログ筆者より) 以上で(並ぶ応答―長編)の項を終わります。『スッタニパータ』次は、(迅速)の項に移ります。この項も『義足経』(巻下)にあり、最初に「問うていわく」とあるのみで、誰が誰に問うたか? それは明らかでありません。由って、或るバラ…

木魚歳時記 第2794話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「見たり、学んだり、考えたりしたどんなことについてでも、賢者は一切の事物に対して敵対することがない。かれは負担をはなれて解放されている。かれは、はからいをなすこと、快楽に耽(ふけ)ることなく、求めることもない。…

木魚歳時記 第2793話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「過去の汚れを捨てて、新しい汚れをつくることなく、欲におもむかず、執著(しゅうじゃく)して論ずることもない。賢者は諸々の偏見を離脱して、世の中に汚されることなく、自分を責めることもない。」(スッタニパータ) 「…

木魚歳時記 第2792話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「聖者はこの世で諸々の束縛を捨て去って、論争が起きたときにも、党派に組することがない。かれは不安な人々のうちにあっても安らけく、泰然として、執することがない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(553)…

木魚歳時記 第2791話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「バラモンは正しく知って、妄想分別におもむかない。見解に流されず、知識にもなずまない。かれは凡俗の立てる諸々の見解を知って心に留めない。他の人々はそれに執著(しゅうじゃく)しているのだが。」(スッタニパータ) …

木魚歳時記 第2790話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「(『われは知る』『われは見る』ということに)執著(しゅうじゃく)して論ずる人は、みずから構えた偏見を尊重しているので、かれを導くことは容易ではない。自分の依拠することがらに(のみ)清浄(となる道)を認める論者…

木魚歳時記 第2789話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「見る人は名称と形態とを見る。また見てそれらを(常住または安楽であると)認め知るであろう。見たい人は、多かれ少なかれ、それらを(そのように)見たらよいだろう。真理に達した人々は、それ(を見ること)によって清浄に…

木魚歳時記 第2788話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「『われは知る。われは見る。これはそのとおりである』という見解によって清浄になることができる、と或る人々は理解している。たといかれが見たとしても、それがそなたにとって、何の用があるだろう。かれらは、正しい道を踏…

木魚歳時記 第2787話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「(真の)バラモンは、他人に導かれるということがない。また諸々のことがらについて断定して固執することもない。それ故に、諸々の論争を超越している。他の教えを最も勝れたものだと見なすこともないからである。」(スッタ…

木魚歳時記 第2786話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「かれらは自分の道を称賛するように、自己の教えを尊重している。しからば一切の議論がそのとおり真実ということになるのであろう。かれらはそれぞれ清浄となれるからである。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句…

木魚歳時記 第2785話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「もしも他人に非難されて故に下劣であるというならば、諸々の教えのうちで勝れたものは一つもないことになろう。けだし他人はみな自己の教えを堅く主張して、他人の教えを劣ったものであると説いているからである。」(スッタ…

木魚歳時記 第2784話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「かれらは自分の教えを『完全である』と称し、他人の教えを『下劣である』という。彼らはこのように互いに誤った執見をいだいて論争し、めいめい自分の仮説を『真理である』と説く。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好き…

木魚歳時記 第2783話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「或る人々が『最高の教えだ』と称するものを、他の人々は『下劣なものである』称する。これらのうちで、どれが真実の説であるのか? かれらはすべて自分らこそ真理に達した者であると称しているのであるが。」(スッタニパー…

木魚歳時記 第2782話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「ねがい求める者には欲念がある。また、はからいのあるときには、おののきがある。この世において死も生も存しない者、かれは何を怖れよう、何を欲しよう。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(544) 小川双々子…

木魚歳時記 第2781話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「あるいは、ぞっとする苦行にもとづき、あるいは見たこと、学んだこと、思索したことにもとづき、声を高くして清浄を讃嘆するが、妄執(もうしゅう)を離れていないので、移り変わる種々なる生存のうちにある。」(スッタニパ…

木魚歳時記 第2780話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「一切の戒律や誓をも捨て、(世間の)罪過あり或いは罪過なきこの(宗教的)行為をも捨て、『清浄である』とか『不浄である』とかいって願い求めることもなく、それらにとらわれずに行え。安らぎに固執することもなく。」(ス…

木魚歳時記 第2779話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「もしもかれが戒律や誓戒を破ったならば、かれは(戒律や誓戒の)つとめにそむいて、おそれおののく。(それのみならず)かれは『こうしてのみ清浄が得られる』と唱えて望み求めている。たとえば隊商からはぐれた(商人が隊商…