2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

木魚歳時記 第2746話

(争闘)師(ブッダ)は答えた。「怒りと虚言と疑惑、これらのことがらも、(快と不快との)二つがあるときに現れる。疑惑のあるひとは智慧の道に学べ。(道の人)は、知って、諸々のことを説いたのである。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(…

木魚歳時記 第2745話

(争闘)師(ブッダ)は答えた。「世の中で(快)(不快)と称するものによって、欲望が起こる。諸々の物質的存在には生起と消滅とがあることを見て、世の中の人は(外的なものにとらわれた)断定を下す。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(50…

木魚歳時記 第2744話

(争闘)バラモンは問う「さて世の中で欲望は何にもとづいて起こるのですか? また(形而上学的な)断定は何から起こるのですか? 怒りと虚言と疑惑と及び(道の人)(沙門)(ブッダ)の説いた諸々のことがらは、何から起こるのですか?」(スッタニパータ…

木魚歳時記 第2743話

(争闘)師(ブッダ)は答えた。「世の中で愛し好むもの及び世間にはびこっている貪(むさぼ)りは、欲望にもとづいて起こる。また人が来世に関していだく希望とその成就(じょうじゅ)とは、欲望にもとづいて起こる。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好…

木魚歳時記 第2742話

(争闘)バラモンは問う「世間において、愛し好むものは何にもとづいて起こるのですか? また世間にはびこっている貪(むさぼ)りは何にもとづいて起こるのですか? また人が来世に関していだく希望とその成就(じょうじゅ)とは、何にもとづいて起こるので…

木魚歳時記 第2741話

(争闘)師(ブッダ)は答えた。「争闘と争論と悲しみと憂いと物惜しみと慢心と傲慢と悪口とは愛し好むものにもとづいて起こる。争闘と争論と悲しみと憂いと物惜しみに伴い、論争が生じたときに、悪口が起こる。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳…

木魚歳時記 第2740話

(争闘)バラモンは問う「争闘と争論と悲しみと憂いと物惜しみと慢心と傲慢と悪口とは、どこから現れてきたのですか? これらはどこから起こったのですか? どうか、それを教えてください。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(503) 波多野爽波…

木魚歳時記 第2739話

(ブログ筆者より) 以上で(死ぬよりも前に)の項を終わります。『スッタニパータ』次は、(争闘)の項に移ります。『ブッダのことば』(脚注)によれば、「この教えは『義足経』にある」とのみ記され、(争闘)の項が、誰に対するブッダの回答か? それは…

木魚歳時記 第2738話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「かれは世間において(わがもの)という所有がない。また無所有を嘆くこともない。かれは(欲望に促されて)諸々の事物に赴(おもむ)くこともない。かれは実に(平安なる者)と呼ばれる。」(スッタニパータ) …

木魚歳時記 第2737話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「聖者は貪(むさぼ)りを離れ、物惜しみすることなく、『自分は勝れた者である』とも、『自分は等しい者である』とも、『自分は劣った者』だとも論ずることがない。かれは分別(ふんべつ)を受けることのない者で…

木魚歳時記 第2736話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「世俗の人々、または道の人、バラモンが彼を非難して(貪りなどの咎)があるというであろうが、かれはその(非難)を特に気にかけることはない。それ故に、かれは論議されても動揺することがない。」(スッタニパ…

木魚歳時記 第2735話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「かれには子も、家畜も、田畑も、地所も存在しない。すでに得たものも、捨て去ったものも、かれのうちには認められない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(498) 橋 閒石さん。「三枚におろされて…

木魚歳時記 第2734話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「諸々の欲望を考慮することのない人、かれこそ(平安なる者)である。とわたくしは説く。かれには絡めの結び目は存在しない。かれはすでに執著(しゅうじゃく)の川を渡り終えた。」(スッタニパータ) 「ボクの…

木魚歳時記 第2733話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「依りかかることのない人は、理法を知ってこだわることがない。かれには、生存のための妄執(もうしゅう)も、生存の断絶のための妄執も存在しない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(496) 池田…

木魚歳時記 第2732話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「平静であって、常によく気をつけていて、世間において(他人を自分と)等しいと思わない。また自分を勝(すぐ)れているとも思わないし、また劣っているとも思わない。かれには煩悩(ぼんのう)の燃えさかること…

木魚歳時記 第2731話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「利益に欲して学ぶのではない。利益がなかったとしても、怒ることがない。妄執(もうしゅう)のために他人に逆らうことがなく、美味に耽溺(たんでき)することもない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好き…

木魚歳時記 第2730話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「快いものに耽溺(たんでき)せず、いまた高慢にならず、柔和で、弁舌さわやかで、(いかなる権者をも)信ずることなく、なにかを嫌うこともない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(494) 中村草…

木魚歳時記 第2729話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「貪欲(とんよく)などから遠ざかり、偽ることなく、貪(むさぼ)り求めることもなく、物惜しみせず、傲慢(ごうまん)にならず、嫌われず、両舌(ウソ)を事としない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好き…

木魚歳時記 第2728話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「未来を願い求めることなく、過去を思い出して憂いることもない。(現在の)感覚で触れる諸々の対象について、それを遠ざかり離れ、諸々の偏見に誘われることがない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな…

木魚歳時記 第2727話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「かの聖者は、怒らず、おののかず、誇らず、あとで後悔するような悪い行いをなさず、よく思慮して語り、そわそわすることなく、ことばを慎む。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(491) 飴山 實さん…

木魚歳時記 第2726話

(死ぬよりも前に) 師(ブッダ)は答えた。「死ぬよりも前に、妄執を離れ、過去にこだわることなく、現在においてもくよくよと思いめぐらすことがなければ、かれは(未来に関しても)特に思いわずらうことがない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好き…

木魚歳時記 第2725話

(死ぬよりも前に) ムリガラシス云う。「どのように見、どのように戒律をたもつ人が『安らかである』と言われるのか? ゴータマ・ブッダさんにおたずねします、その最上の人のことをわたくしに説いてください。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳…

木魚歳時記 第2724話

(ブログ筆者より)ブッダとマーガンディアの対話(マーガンディア)を終わります。次に『スッタニパータ』は(死ぬよりも前に)に移ります。この項目は、ブッダとムリガラシスという遍歴者との間で交わされた問答と伝えらています。(スッタニパータ) 「ボ…

木魚歳時記 第2723話

(マーガンディア)師(ブッダ)は答えた。「想いを離れた人には、結ぶ縛(いまし)めが存在しない。智慧によって解脱(げだつ)した人には、迷いが存在しない。想いと偏見とに固執した人々は、互いに衝突しながら、世の中をうろつく。」(スッタニパータ) …

木魚歳時記 第2722話

(マーガンディア)師(ブッダ)は答えた。「ヴェーダの達人は、見解にちても、理想についても、慢心に至ることがない。かれの本性はそのようなものではないからである。かれは宗教的行為に導かれないし、また伝統的な学問によっても導かれない。かれは執著…

木魚歳時記 第2721話

(マーガンディア)師(ブッダ)は答えた。「竜(修行完成者)は諸々の(偏見)を離れて世間を遍歴するのであるから、それらに固執して論争してはならない。たとえば汚れから生える、茎に棘(とげ)のある蓮(はす)が、水にも泥にも汚されないように、その…

木魚歳時記 第2720話

(マーガンディア)師(ブッダ)は答えた。「家を捨てて、住所を定めずにさまよい、村の中で親交を結ぶことのない聖者は、諸々の欲望を離れ、未来に望みをかけることもなく、人々対して異論を立てて論談をしてはならない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道…

木魚歳時記 第2719話

(マーガンディア) 師(ブッダ)は答えた。「そのバラモン(修行者)はどうして『わが(説は)真実である』と論ずるのであろうか。またかれは『(汝の説は)虚偽である』といってだれと論争するのであろうか?『等しい』とか『等しくない』とかいうことのな…

木魚歳時記 第2718話

(マーガンディア) 師(ブッダ)は答えた。「『等しい』とか、『すぐれている』とか、あるいは『劣っている』とか、考える人、かれはその思いによって論争するであろう。しかしそれらの三種に関して動揺しない人、かれには『等しい』とか、『すぐれている』…

木魚歳時記 第2717話

(マーガンディア) 師(ブッダ)は答えた。「マーガンディアよ。あなたは(自分の)教義にもとづいて尋ねを求めるものだから、執著(しゅうじゃく)したことがらについて迷妄(めいもう)に陥ったのです。あなたはこの(内心の平穏)について微(かすか)な…