2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

木魚歳時記 第2290話

(つとめはげむこと)(悪魔)ナムチはいたわりのことばを発しつつ近づいてきて、(ゴータマ)に言った「あなたは痩(や)せていて、顔色も悪い、あなたの死が近づいた。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(62) 田中裕明さん。「どの道も家…

木魚歳時記 第2289話

(つとめはげむこと)ネーランジャラー河の畔(ほとり)にあって、安穏を得るために、つとめ(修行)にはげみ専心して瞑想(めいそう)していたわたくし(ゴータマ=後のブッダ)のところに(悪魔が来て)(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(61…

木魚歳時記 第2288話

(ブログ筆者より) 以上で『スッタニパータ』シリーズの中でも重要な「出家」(しゅっけ)の項を終わります。次に、ゴータマ・シッダルタ王子が「成道」(じょうどう)、すなわち、悟りに至られる「菩提樹下の悟り(伝説)」の基となる「ブッダと悪魔の戦い…

木魚歳時記 第2287話

(出家) ブッダ(釈尊)は云う「諸々の欲望に患(うれ)いのあることを見て、また出離(しゅっり)にこそ安穏(あんのん)であると見て、つとめはげむために進みましょう。わたし(ブッダ)の心はこれを楽しんでいるのです。」(スッタニパータ) [ボクの…

木魚歳時記 第2286話

(出家)(ブッダは云う)「姓に関しては(太陽の末裔)といい、種族に関しては(シャカ族)といいます。王さまよ。わたし(ブッダ)はその家から出家(しゅっけ)したのです。欲望をかなえるためではありません。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな…

木魚歳時記 第2285話

(出家)(ブッダは云う)「王さま、あちらの雪山(ヒマラヤ)の側に、一つの正直な民族がいます。昔からコーサラ国(ブッダの出生地)の住民であり、富と勇気を具えています。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(57) 星野麥丘人さん。「餅…

木魚歳時記 第2284話

(出家)((ビンビサーラ王は云う)「象の群れを先頭とする精鋭な軍隊を整えて、わたしはあなた(ブッダ)に財を与えよう。それを享受なさい。わたしはあなたの生まれを問う。これを告げなさい。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(56) 中…

木魚歳時記 第2283話

(出家)(ビンビサーラ王は云う)「あなた(ブッダ)は若くて青春に富み、人生の初めにある若者です。容姿も端麗で、生まれ貴(とおと)いクシャトリア(王族)のようだ。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(55) 前田吐実男さん。「青大将…

木魚歳時記 第2282話

(出家) 王は坐して、それから挨拶のことばを喜び交わした。挨拶のことばを交わしたあとで、このこと(次の)を語った。スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(55) 小野修平さん。「あたたかや雨の匂ひの猫来る」(修平) どこをほっつき歩いてき…

木魚歳時記 第2281話

(出家)ビンビサーラ王は、車に乗って行けるところまで車を駈(か)り、車から下りて、徒歩で赴いて、かれ(ブッダ)に近づいて坐した。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(53) 加藤静夫さん。「生まれつき朧のやうな子であつた」(静夫) 長…

木魚歳時記 第2280話

(出家)使者のことばを聞き終わるや、そのクシャトリア(ビンビサーラ王)は壮麗な車に乗って、急いでパンダヴァ山に赴(おもむ)いた。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(52) 正木ゆう子さん。「水の地球すこしはなれて春の月」(ゆう子) …

木魚歳時記 第2279話

(出家)「大王さま。あの修行者(ブッダ)はパンダヴァ山の前方の山窟(さんくつ)の中に、虎か牡牛(おうし)のように、また獅子(しし)のように坐しています」と。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(51) 稲畑廣太郎さん。「柏餅ほんまに…

木魚歳時記 第2278話

(出家)ブッダがみずからの住所に近づいたのを見て、諸々の使者はかれに近づいた。そうして一人の使者は(王舎城に)もどって王に(ブッダの住処について)報告した。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(50) 西田 誠さん。「子に未来てんとう…

木魚歳時記 第2277話

(出家)「聖者(ブッダ)は托鉢(たくはつ)を終えて、その都市(カピラバッツー)の外に出て、パンダヴァの山に赴(おもむ)いた。かれ(ブッダ)はそこに住んでいるのであろう。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(49) 吉田鴻司さん。「…

木魚歳時記 第2276話

(出家)そこで、派遣された王の使者どもは、かれ(ブッダ)のあとを追って行った。「この修行者はどこへ行くのだろう。かれはどこに住んでいるのだろう」と。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(47) 阿波野青畝さん。「水ゆれて鳳凰堂へ蛇の…

木魚歳時記 第2275話

(出家)かれ(ブッダは、諸々の感覚を制し、よくまもり、正しく自覚し、気をつけながら、家ごとに食を乞(こう)うて、その鉢を速やかにみたした。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(48) 前野雅生さん。「地下鉄を上れば神田祭かな」(雅生…

木魚歳時記 第2274話

(出家)(ビンビサーラは云う)「かれは眼を下に向けて気をつけている。この人は賤(いや)しい家の出身ではないようだ。使者どもよ、走り追え、この修行者はどこに行くのだろう。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(46) 京極杞陽さん。「…

木魚歳時記 第2273話

(出家)(ビンビサーラは云う)「汝ら、この人(ブッダ)を見よ。美しく、大きく、清らかで、行いも具(そな)わり、眼の前を見るだけである。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(45) 永田佳子さん。「大阪で生まれて逝きて鱧の皮」(佳子…

木魚歳時記 第2272話

(出家)ビンビサーラ(マカダ王)は高殿の上に進み出て、かれ(ブッダ)を見た。すぐれた相好にみちた(目ざめた)人を見て、(侍臣に)このことを語った。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(44) 吉田汀史さん。「抱けと言ふこゑのたしかに…

木魚歳時記 第2271話

(出家)目ざめた人(ブッダ)はマガダ国の(首都)であり、山に囲まれた王舎城に行った。すぐれた相好(そうごう)にみちた(目ざめた)人は、托鉢(たくはつ)のためにそこに赴いたのである。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(43) 今井 聖…

木魚歳時記 第2270話

(出家) (ブッダは)出家されたのちには、身による悪行をはなれた。ことばによる悪行も捨てて、生活をすっかり清められた。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(43) 茨木和生さん。「子狐の裏返したる蟇」(和生) 子狐が、ふと見つけた蟇(…

木魚歳時記 第2269話

(出家)(アーナンダは云う)「この在家の生活は狭苦しくて、煩わしくて、塵(ちり)のつもる場所である。ところが出家は、ひろびろとした野外であり、煩(わずら)いがないと見て、(ブッダは)出家されたのである。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好…

木魚歳時記 第2268話

(出家) 眼ある人(釈尊)はいかにして出家(しゅっけ)したのであるか、かれはどのように考えたのちに、出家を喜んだのであうか、かれの出家についてわれ(ブッダの弟子アーナンダ)は述べよう。(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(42) 高木…

木魚歳時記 第2267話

(ブログ筆者より)以上で(ダンミカ)の項を終わります。次は、ブッダ(釈尊)の出家(しゅっけ)にまつわるお話です。ブッダは「出家」されるやまもなく、当時インドの最大国である、マガダの首都「王舎城」(おうしゃじょう)におもむかれます。由って、…

木魚歳時記 第2266話

(ダンミカ) 師(ブッダ)は云う「正しい法(に従って得た)財を以て母と父とを養え。正しい商売を行え。つとめを励んでこのように怠ることなく暮らしている在家者は、(死後に)(みずから光を放つ)という名の神々のもとに赴く。」(スッタニパータ) […

木魚歳時記 第2265話

(ダンミカ) 師(ブッダ)は云う「ウポーサタ(斎戒)を行った(ものごとの解った人)は次に、清く澄んだ心で喜びながら、翌朝早く食物と飲み物とを適宜に修行僧の集いにわかち与えよ。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句(39) 池田澄子さん…

木魚歳時記 第2264話

(ダンミカ) 師(ブッダ)は云う「それぞれ半月の第八日、第十四日、第十五日にウポーサタ(斎戒)を修せよ。八つの項目より成る完全なウポーサタを、清く澄んだ心で行え。また特別の月においてもまた同じ。」(スッタニパータ) [ボクの細道]好きな俳句…

木魚歳時記 第2263話

(ダンミカ) 師(ブッダ)は云う「(7)花かざりを着けてはならぬ。(8)地上に床を敷いて臥(ふ)すべし。」これこそ実に八つの項目よりならうウポーサタ(斎戒)であるという。苦しみを軽減せしめるためブッダが宣示したもうた。(スッタニパータ) […

木魚歳時記 第2262話

(ダンミカ) 師(ブッダ)は云う「(1)生きものを害してはならぬ。(2)与えられないものを取ってはならぬ。(3)嘘をついてはならぬ。(4)酒を飲んではならぬ。(5)淫事たる不浄の行いをやめよ。(6)夜に時ならぬ食事をしてはならぬ。」(スッタ…

木魚歳時記 第2261話

(ダンミカ) 師(ブッダ)は云う「けだし諸々の愚者は酔いのために悪事を行い、また他の人々をして怠情ならしめ、(悪事)をなさせる。この禍(わざわい)の起こるものを回避せよ。それは愚人の愛好するところであるが、しかしひとを狂酔せしめ迷わせるもの…