木魚歳時記 第1806話

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 水薬師(みずやくし)

 「水薬師」は、真言系単立寺院・水薬師寺の俗称です。お寺に伝わる記録によると、延喜二年(902)、突然、付近の大池の中から薬師如来が出現され、醍醐天皇がこれを奇瑞と感じられ、この薬師如来さまを本尊として寺を開かせたと伝えられています。その後、幾多の変遷を経て、寛政元年(1789)、時の将軍の祈願により尼寺として再興されたと伝えられます。かって、境内ににあった弁財天堂は、平清盛(たいらのきよもり)が熱病に罹った時に、この寺の池・清盛井(現存しません)で水浴し平癒(へいゆ)したところから、安芸の宮島の弁財天を勧請(かんしょう)して祀られたものであると伝えられています。(水薬師・下京区・西七条石井町)

    残暑さて鴉ぎらぎら啼いてゐる