2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

木魚歳時記 第2685話

(老い) 師(ブッダ)は説かれた「たとえば蓮の葉の上の水滴、あるいは蓮華の上の水が汚されないように、それとおなじく智者は、見たり学んだり思索したどんなことについても、汚されることがない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(449) …

木魚歳時記 第2684話

(老い) 師(ブッダ)は説かれた「聖者はなにものにもとどこおることなく、愛することもなく、憎むこともない。悲しみも物惜しみがかれを汚すこともない。例えば(蓮の)葉の上の水が汚されないようなものである。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好き…

木魚歳時記 第2683話

(老い) 師(ブッダ)は説かれた「遠ざかり退いて行ずる修行者は、独り離れた座所に親しみ近づく。迷いの生存の領域のうちに自己を現さないのが、かれにふさわしいことであるといわれる。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(447) 松本たかし…

木魚歳時記 第2682話

(老い) 師(ブッダ)は説かれた「我がものとして執著(しゅうじゃく)したものを貪(むさぼ)り求める人々は、憂いと悲しみと物惜しみとを捨てることがない。それ故に諸々の聖者は、所有を捨てて行って安穏(あんのん)を見たのである。」(スッタニパータ…

木魚歳時記 第2681話

(老い) 師(ブッダ)は説かれた「『何の誰それ』という名で呼ばれ、かっては見られ、また聞かれた人でも、死んでしまえば、ただ名が残って伝えられるだけである。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(445) 深見けん二さん。「まつくらな海へ…

木魚歳時記 第2680話

(老い) 師(ブッダ)は説かれた「夢の中で会った人でも、目がさめたならば、もはやかれを見ることはできない。それと同じく、愛した人でも死んでこの世を去ったならば、もはや再び見ることができない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(444…

木魚歳時記 第2679話

(老い) 師(ブッダ)は説かれた「人が『これはわがものである』と考える物、それは(その人の)死によって失われる。われに従う人は、賢明にこの理(ことわり)を知って、わがものという観念に屈してはならない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好き…

木魚歳時記 第2678話

(老い) 師(ブッダ)は説かれた「人々は『これは我がものである』と執著(しゅうじゃく)した物のために悲しむ。(自己の)所有しているものは常住ではないからである。この世のものはただ変滅するものである。と見て、在家にとどまっていてはならない。」…

木魚歳時記 第2677話

(老い) 師(ブッダ)は説かれた「ああ短いかな。人の生命よ。百歳に達せずして死ぬ。たといそれよりも長く生きたとしても、また老衰のために死ぬ。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句(441) 石田郷子さん。「一つ出ておたまじやくしのどろけ…

木魚歳時記 第2676話

(ブログ筆者より)以上で(最上についての八つの詩句)の項を終わります。次に『スッタニパータ』(老い)の項に移ります。なぜ、(老い)に移るのか? その(つながり)に関して、ブログ筆者には判断がつきません。が、ともかく、原文(訳者の)のまま忠実…

木魚歳時記 第2675話

(最上についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「かれらは、妄想分別することなく、(いずれか一つの偏見を)特に重んずるということもない。あれらは、諸々の教養のいずれかをも受け入れることもない。バラモンは戒律や道徳によって導かれる…

木魚歳時記 第2674話

(最上についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「かれはこの世において、見たこと、学んだこと、あるいは思索したことに関して、微塵(みじん)ほどの妄想も構(かま)えていない。いかなる偏見をも執することのないそのバラモンを、この世に…

木魚歳時記 第2673話

(最上についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「かれはここで、両極端に対し、種々の生存に対し、この世についても、来世についても、願うことがない。諸々の事物に関して断定を下して得た固執(こしゅう)の住居(すまい)は、かれにはなに…

木魚歳時記 第2672話

(最上についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「かれはすでに得た(見解)(先入見)を捨て去って執著(しゅうじゃく)することなく、学識に関しても特に依存することをしない。人々は(種々の違った見解に)分かれているが、かれは実に党派…

木魚歳時記 第2671話

(最上についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「智慧に関しても、戒律や道徳に関しても、世間において偏見をかまえてはならない。自分を他人と<等しい>と示すことなく、他人より一等<劣っている>とか、あるいは<優れている>とか考えて…

木魚歳時記 第2670話

(最上についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「ひとが何か或るものに依拠(いきょ)して『その他のものはつまらぬものである』と見なすならば、それは実のこだわりである、と(真理に達した人々)は語る。それ故に修行者は、見たこと、学ん…

木魚歳時記 第2669話

(最上についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「かれ(世間の思想家)は、見たこと・学んだこと・戒律や道徳・思索したことについて、自分の奉じて いることのうちにのみすぐれた実りを見、そこで、それだけに執著(しゅうじゃく)して、そ…

木魚歳時記 第2668話

(最上についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「世間では、人々は諸々の見解のうちで勝(すぐ)れているとみなす見解を<最上のもの>であると考えて、それよりも他の見解はすべて『つまらないものである』と説く。それ故にかれは諸々の論争…

木魚歳時記 第2667話

(ブログ筆者より)以上で(清浄についての八つの詩句)を終わります。(八つの詩句)については、後期仏教において、「八正道」(はっしょうどう)、すなわち、わたくしたちの行うべき「八つの正しい修行法」として説かれる仏教の重要な教えとなります。そ…

木魚歳時記 第2666話

(清浄についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「(真の)バラモンは、(煩悩の)範囲を乗り超えている。かれが何ものかを知りあるいは見ても、執著(しゅうじゃく)することがない。かれは欲を貪(むさぼ)ることなく。また離欲を貪ることも…

木魚歳時記 第2665話

(清浄についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「かれらははからいをなくすことなく、(何ものかを)特に重んずることもなく、『これこそ究極の清らかなことだ』と語ることもない。結ばれた執著(しゅうじゃく)のきずなを捨て去って、世間の…

木魚歳時記 第2664話

(清浄についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「かれははからいをなくすことなく、(何ものかを)特に重んずることもなく、『これこそ究極の清らかなことだ』と語ることもない。結ばれた執著(しゅうじゃく)のきずなを去って、世間の何もの…

木魚歳時記 第2663話

(清浄についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「かれは一切の事物について、見たり学んだり思案することを制し、支配している。このように観じ、覆(おお)われることなしにふるまう人を、この世でどうして妄想分別させることができようか。…

木魚歳時記 第2662話

(清浄についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「みずから誓戒(せいかい)を持つ人は、想い耽(ふけ)って、種々雑多なことをしようとする。しかし智慧ゆたかな人は、ヴェーダによって知り、真理を理解して、種々雑多なことをしようとしない…

木魚歳時記 第2661話

d (清浄についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「前の(師など)を捨てて後の(師など)にたより、煩悩(ぼんのう)の動揺に従っている人々は、執著(しゅうじゃく)をのりこえることはない。かれらは、とらえては、また捨てる。猿が枝をと…

木魚歳時記 第2660話

(清浄についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「(真の)のバラモン(修行者)は、(正しい道の)他には、見解、伝承の学問、戒律、道徳、思想のうちのどれによっても清らかになるとは説かない。かれは禍福に汚されることなく、自我を捨て、…

木魚歳時記 第2659話

(清浄についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「もしも人が見解によって清らかになり得るのであるならば、あるいはまた人が智慧によって苦しみを捨て得るのであるならば、それでは穏脳(ぼんのう)にとらわれている人が(正しい道以外の)他…

木魚歳時記 第2658話

(清浄についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「『最上で無病の、清らかな人をわたくしは見る。人が全く清らかになるのは見解による』と、このように考えることを最上であると知って、清らかなことを観(かん)ずる人は、(見解を、最上の境…

木魚歳時記 第2657話

(ブログ筆者より) 以上で(悪意についての八つの詩句)の項を終わります。あいかわらず『スッタニパータ』は延々と続きます。しかし、我慢して読んでください。やがて、『スッタニパータ』つまり、お釈迦さまの説法は読者の血となり肉となるでしょう。ブロ…

木魚歳時記 第2656話

(悪意についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「諸々の事物に関してたより近づく人は、あれこれの論議(そしり、噂さ)を受ける。(偏見や執著に)たより近づくことのない人を、どの言いがかりによって、どのように呼び得るであろうか? か…