2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

木魚歳時記第4503話

宗盛を追うていつまでも戦果を挙げ得ない範頼救援のため、義経は鎌倉の特命を受け、摂津渡辺の津に水軍を整え、舟夫を脅迫して暴雨風のただ中を突破させ、疾風狂涛(しっぷうきょうとう)に乗じて三日の行程を四時間で屋島に乗り切った。(佐藤春夫『極楽か…

木魚歳時記第4502話

敵のありかさえも知らずに急ぎ軍を発したからめ手の大将義経は、二月二日、丹後の大江山付近で、平氏が福原に帰っているのを探知して攻撃の態勢に移り、二月五日の夜、摂津、丹波、播磨の国境にある三草山で、あたかも源氏の軍を迎えようと出勤していた維盛…

木魚歳時記第4501話

(四)平家はこのころ、源氏の内輪喧嘩の隙を利用してこっそりと再び福原に忍び寄り、生田の森を東門とし、一の谷を西門として行宮(あんぐう)を営む用意がある、機を見て都へも攻め上らんず勢いであったが、義仲はあっさりと戦死し、平氏追討の院宣は直ち…

木魚歳時記第4500話

法皇は今に源氏に命じて和平を講じさせる。しばらく動向を見合わせという院旨を信じた平家は、ともかくもと都に近く出て、和平の話を待っていた。 然るに法皇は頼朝の軍に平氏の急襲を命じた。敵の居所はしかとも知らぬまま義経と範頼とは直ちに軍を発した。…

木魚歳時記第4499話

これを見た今井は馬上で刀を口に含み、地上にまろび落ちて自害を遂げた。時に寿永三年正月三十日。兼平は勇婦巴の兄である。(佐藤春夫『極楽から来た』)1146 母の日の「ありがたう」かな五月晴 「ボクの細道]好きな俳句(2238) 飴山 實さん。「笹舟の舫…

木魚歳時記第4498話

五人のなかに義仲の愛する侍女巴もいたが最後まで婦を伴うは見苦しと諭して、巴は無理に逃れしめ、今は四人のうち家人手塚太郎は討ち死、一人は逃亡して、主従今は二騎、義仲は兼平の意見に従い粟津の松原で自害しようと急ぐうち誤って深田に乗り入れ、人馬…

木魚歳時記第4497話

敗走の途中、近江打出浜で瀬多方面から落ちて来た今井四郎兼平に出会い、主従は再会を喜び兼平にまだ残っていた五十騎を十七騎に合わせたが、大群の追撃のなかでその重囲を脱し得た時には、主従はただ五人であった。(佐藤春夫『極楽から来た』)1144 次女は…

木魚歳時記第4496話

京にいて総軍を指揮していた義仲が敗戦を知って直ちに院の御所六条院にかけつけ、法皇を奉じて北国へ逃れたいと法皇に持ちかけているところへ、義経の軍が急迫していた。さらばと立ち向かった義仲は、六条河原の一戦で囲みを衝いて危うく近江へ脱出したのが…

木魚歳時記第4495話

義仲が部将今井四郎兼平をして行家を討たせていう虚に乗じてか、頼朝の軍は義仲の兵を蹴散らして都になだれ入った。(佐藤春夫『極楽から来た』)1142 ひんがしに三十六峰山滴る 「ボクの細道]好きな俳句(2234) 飴山 實さん。「法隆寺からの小溝か芹の花…

木魚歳時記第4494話

しかし旭将軍はこれ以上の暴威を振うひまもなかった。頼朝の追討軍が迫っていたからである。義仲は奥州藤原氏の謀って頼朝の背後を衝(つ)かせようとか、平氏と和解して頼朝に当たろうと か企てて失敗しているうちに、頼朝軍の頼と義経との率いた大軍が瀬田…

木魚歳時記第4493話

ついに十二月二十九日、法皇の御所法住寺殿を包囲して火を放ち、天台座主明雲や八条宮円恵法親王以下百余人を焚き殺した。義仲はまた勝手に摂政を交代させ、院方の貴族四十四人を解官追放して、自分で征夷大将軍となって政権を握り平家の旧領八十余ヵ所を法…

木魚歳時記第4492話

義仲と入れ代りに行家が備中に向かい、義仲は都にあって静賢法師を通じて留守中に小細工をした法皇に難詰的交渉をしたが埒(らち)があかぬばかりか、山門や寺門の衆徒と連絡したり、警備のために都内の無頼漢を狩り集めている挑戦的な法皇の御態度 に、法皇…

木魚歳時記第4491話

彼は平氏を追うて、平氏永年勢力扶植(ふしょく)の地、備前備中の転戦に苦しんでいたが、水島渡の戦いに敗れた折から、頼朝の軍平が入京の情報が義仲の陣中にまで達したので、彼は不安と憤りとに駆られて急ぎ都に引き返した。(佐藤春夫『極楽から来た』)1…

木魚歳時記第4490話

(三)法皇は義仲追放の手段として彼に御剣を授けて平氏追討に向かわせた。はじめは行家を追討使に任じたのを義仲は嫉(ねた)んで、行家の任を奪って自らその任に赴いたのは中国地方に根拠地を用意して置こうという下心であったらしい。(佐藤春夫『極楽か…

木魚歳時記第4489話

こんな事情もあり義仲の不平は益々大きく、その部下をさえ取り締まろうさえしない。 彼らはやがて公然と群盗化して、やっと都に運び入れた運上を都内で略奪するにさえ至った。(佐藤春夫『極楽から来た』)1137 まいまいもリハビリ・ケアを始めけり 「ボクの…

木魚歳時記第4488話

こうして平家には安徳天皇、院には後鳥羽天皇と、天に二日あるような次第となり、年号もそれぞれ別であった。そこで清盛の没年も治承五年とも養和元年ともなる。また乱世の姿である。(佐藤春夫『極楽から来た』)1136 太ももの筋力アップ風光る 「ボクの細…