木魚歳時記 第1807話

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 こぬか薬師

 「こぬか薬師」は、黄檗宗(おうばくしゅう)・薬師院威徳堂の俗称です。本尊の薬師如来は美濃(岐阜県)から移したと伝えられています。その後、幾多の変遷を経て、元禄十五年(1702)に美濃の国大梅寺の鉄面和尚が隠居寺として中興(ちゅうこう)したと伝えらています。昔、都に疫病(えきびょう)が流行した折、斉藤山城守(やましろのかみ)の夢の中に、薬師如来が現れ「来ぬか来ぬか」と告げたのが由来と伝えられています。これに因み「不来乎(こぬか)薬師」呼び、威徳堂を建立したと伝えられています。京都の名薬師・「十二薬師」の一つに数えられています。(「こぬか薬師」・中京区・釜座通夷川下る)

    しばらくは月のひかりにてらされて