2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

木魚歳時記 第2777話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「すべての凡俗のいだく、これらの世俗的見解に、智者は近づくことがない。かれは、見たり聞いたりしたことがらについて、『これだ』と認め知ることがないからである。こだわりがない。かれはそもそもどんなこだわりに赴(おも…

木魚歳時記 第2776話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「(たとい称賛を得たとしても)それはわずかなものであって、平安を得ることはできない。論争の結果は(称賛と非難との)二つだけである。とわたくしは説く。この道理を見ても、汝らは、無論争の境地を安穏(あんのん)である…

木魚歳時記 第2775話

(並ぶ応答―長編)ブッダは説く「これらの偏見を固執して、『これのみが真理である』と宣説する人々、かれらはすべて他人からの非難を招く。また、それらについて(一部の人々から)称賛を博するだけである。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好きな俳句…

木魚歳時記 第2774話

(ブログ筆者より) 以上で(並ぶ応答―小編)の項を終わります。『スッタニパータ』次は、(並ぶ応答―長編)に移ります。この項も『義足経』(巻下)にある問答です。但し、誰が誰に対しての問答であるか明記されていません。由って、或るバラモン(修行者)…

木魚歳時記 第2773話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「一方的に決定した立場に立ってみずから考え量りつつ、さらにかれは世の中で論争をなすに至る。一切の(哲学的)断定を捨てたならば、人は世の中で確執(かくしつ)を起すことがない。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]好…

木魚歳時記 第2772話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「自分の道を堅く保って論じているが、ここに他の何人を愚者とあると見ることができよう。他(の説)を、『愚かである』、『不浄の教えである』、と説くならば、かれはみずから確執(かくしつ)をもたらすであろう。」(スッ…

木魚歳時記 第2771話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「ここ(わが説)にのみ清浄があると説き、他の諸々、の教えには清浄がないと言う。このように一般の諸々の異説の徒はさまざまに執著(しゅうじゃく)し、かの自分の道を堅くたもって論ずる。」(スッタニパータ) 「ボクの細…

木魚歳時記 第2770話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「『この(わが説)以外の他の教えを宣説する人々は、清浄に背き、(不完全な人)である』と、一般お諸々の異説の徒はこのようにさまざまに説く。かれらは自己の偏見に耽溺(たんでき)して汚れに染まっているからである。」…

木魚歳時記 第2769話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「もしも、他人が自分を(愚劣だ)と呼ぶが故に、愚者となるのであれば、その(呼ぶ人)自身は(相手と)とともに愚劣な者となる。また、もしも自分でヴェーダの達人・賢者と称し得るのであれば、諸々の(道の人)のうちに愚…

木魚歳時記 第2768話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「かれは誤った妄見(もうけん)を以てみたされ、驕慢(きょうまん)によって狂い、自分は完全なものであると思いなし、みずからの心のうちでは自分を賢者だと自認している。かれのその見解は、(かれによれば)そのように完…

木魚歳時記 第2767話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「反対者を(愚者)であると見なすとともに、自己を『真理に達した人』であるという。かれはみずから自分を(真理に達した人)であると称しながら他人を蔑視(べっし)しそのように語る。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]…

木魚歳時記 第2766話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「偏見や伝承の学問や戒律の誓いや思想や、これらに依存して(他の説を)蔑視(べっし)し、(自己の学説の)暫定的結論に立って喜びながら、『反対者を愚人である、無能な奴だ』という。」(スッタニパータ) 「ボクの細道]…

木魚歳時記 第2765話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「世の中には、多くの異なった真理が永久に存在しているのではない。ただ永久のものだと想像しているだけである。かれらは、諸々の偏見にもとづいて思案考究を行って『(わが説は)真理である』。『(他人の説は)虚妄である…

木魚歳時記 第2764話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「みずから真理に達した人であると自称して語る論者たちは、何故に種々異なった真理を説くのであろうか? かれらは多くの種々異なった真理を(他人から)聞いたのであろうか? あるいはまたかれらは自分の思案に従っているの…

木魚歳時記 第2763話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「真理は一つであって、第二のものは存在しない。その(真理)を知った人は、争うことがない。かれらはめいめいの異なった真理をほめたたえている。それ故に諸々の(道の人)は同一の事を語らないのである。」(スッタニパー…

木魚歳時記 第2762話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「或る人々が『真理である、真実である』というところのその(見解)をば、他の人々が『虚偽である、虚妄(きょもう)である』という。このようにかれらは異なった執見(しっけん)をいだいて論争をする。何故に諸々の(道の…

木魚歳時記 第2761話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「諸々の愚者が相互に他人に対して言う言葉を聞いて、わたくしは『これは真実である』とは説かない。かれらは各自の見解を真実であるとみなしたのだ。それ故にかれらは他人を『愚者』であると決めつけるのである。」(スッタ…

木魚歳時記 第2760話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「またもしも自分の見解によって清らかとなり、自分の見解によって、真理に達した人、聡明な人となるのであるならば、かれらのうちには知性のない者はだれもいないことになる。かれらの見解は(その点で)等しく完全である。…

木魚歳時記 第2759話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「もしも論敵の教えを承知しない人が愚者であって、低級な者であり、智慧の劣った者であるならば、これらの人々はすべて(各自の)偏見を固執しているのであるから、かれらはすべて愚者であり、ごく智慧の劣った者であるとい…

木魚歳時記 第2758話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「かれらはこのように異なった執見(しゅうけん)をいだいて論争し、『論議は愚者(ぐしゃ)であって、真理に達した人ではない』という。これらの人々はみな『自分こそ真理に達した人である』と語っているが、これらのうちで…

木魚歳時記 第2757話

(並ぶ応答―小編) ブッダは説く「(世の学者たちは)めいめいの見解に固執して、互いに異なった執見(しゅうけん)いだいて争い、(みずから真理への)熟達者であると称して、さまざまに論ずる。『このように知る人は真理を知っている。これを非難する人は…

木魚歳時記 第2756話

(ブログ筆者より) 以上で(争闘)の項を終わります。次に『スッタニパータ』は、(並ぶ応答―小編)に移ります。この教えは『義足経』(巻下)にあるそうです。しかし、誰の誰に対する応答かそれは明らかでありません。ですから、ブッダの「自問自答」と考…

木魚歳時記 第2755話

(争闘)師(ブッダ)は答えた。「かの聖者(ブッダ)は、『これらの偏見はこだわりがある』と知って、諸々の諸々のこだわりを塾考し、知った上で解脱(げだつ)せる人(ブッダ)は論争におもむかない。思慮ある賢者(ブッダ)は種々なる変化的生存を受ける…

木魚歳時記 第2754話

(争闘)師(ブッダ)は答えた。「この世において或る賢者たちは『霊(たましい)の最上の境地これだけのものである』と語る。さらにかれらのうちの或る人々は断絶を説き(精神も肉体も)残りなく消滅することのうちに(最上の清浄の境地がある)と巧みに語…

木魚歳時記 第2753話

(争闘)バラモンは問う「われらがあなたにおたずねしたことを、あなたはわれわれに説き明かしてくださいました。われらは別のことをあなたにおたずねいたします。どうかそれを説いてください。この世における或る賢者たちは『この状態だけが、霊(たましい…

木魚歳時記 第2752話

(争闘)師(ブッダ)は答えた。「ありのままに想う者でもなく、誤って想う者でもなく、想いなき者でもなく、想いを消滅した者でもない。このように理解した者の形態は消滅する。けだしひろがりの意識は、想いにもとづいて起こるからである。」(スッタニパ…

木魚歳時記 第2751話

(争闘)バラモンは問う「どのように修行した者にとって、形態が消滅するのですか? 楽と苦とはいかにして消滅するのですか? どのようにして消滅するのか、その消滅するありさまを、わたくしに説いてください。わたくしはそれを知りたいのです。」(スッタ…

木魚歳時記 第2750話

(争闘)師(ブッダ)は答えた。「名称と形態とによって感官による接触が起こる。諸々の所有欲は欲求を縁として起こる。欲求がないときには、(わがもの)という我欲も存在しない。形態が消滅したときには(感官による接触)ははたらかない。」(スッタニパ…

木魚歳時記 第2749話

(争闘)バラモンは問う「世の中で感官による接触は何にもとづいて起こるのですか? また所有欲は何から起こるのですか? 何ものが存在しないときに、(わがもの)という我欲が存在しないのですか? 何ものが消滅したときに、感官による接触がはたらかないの…

木魚歳時記 第2748話

(争闘)(争闘)師(ブッダ)は答えた。「快と不快とは,感官の接触にもとづいて起こる。感官の接触が存在しないときには、これらのものも起こらない。生起と消滅ということの意義と、それの起こるもととなっているもの(感官による接触)を、われは汝に告…