2014-01-02から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第1070話

出来ない理由をならべて成功した人はいない (石川 洋) 「兵隊はなぐればなぐるほど強くなり 御用商人はしかればしかるほど出し 部隊長ははこべばはこぶほどよろし」(野間宏) 職場に幼年学校出身の上司が三名おられました。智力・体力・決断力いずれも優…

木魚歳時記 第1069話

花を見る時はタネをまく時である (石川 洋) 「何でも大きな者は大味で、小さな者は小味だ。うまさからいふと小さい者の方が何でもうまい。」(正岡子規) 獺(かわうそ)は捕った小魚をすぐに食べずにまわりに並べる習性があるそうです。正岡子規はそれを…

木魚歳時記 第1068話

花の咲かない草木はない根っこに力があるからだ (石川 洋) 「よき友、三(み)つあり。一つは、物くるゝ友。二つには、医者(くすし)。三つには、智恵(ちえ)ある友。(兼好法師) 芸能界の浮き沈みの激しさは驚くばかりです。その中で、しぶとく生き残…

木魚歳時記 第1067話

運が悪いのではないよき縁づくりをしないからだ (石川 洋) 「古人の云(いは)く、聞くべし、見るべし、得るべし。亦(また)云(いわ)く、得ずんば見るべし、見ずんば聞くべし。」(懐奘) このところ、ぼくの懺悔(さんげ)話がつづき恐縮です。ぼくは…

木魚歳時記 第1066話

一損 一徳 (石川 洋) 「さかさまに行(ゆ)かぬ年月よ。老(お)いは、え逃れぬわざなり。」(紫式部) 岸本大君(小学生)の「夏のプール」という詩を紹介します。「プールで先生に投げてもらった ぼくは おしりから 水の中にしずんだ 水の中の光は オー…

木魚歳時記 第1065話

正直を友とす (石川 洋) 『手を切られたら足で書かうさ 足を切られたら口で書かうさ 口をふさがれたら 尻の穴で歌はうよ。」(小林秀雄) 上記を見て思い出すのは、大西順教尼のことです。明治犯罪史上にも残る「堀江の六人斬り」で両手を切り落とされた芸…

木魚歳時記 第1064話

条件の悪い持ちカードに勝因の力がある (石川 洋) 「徳川時代契約成立の確証として、当事者互いに拍手(はくしゅ)するの方式あり。これを手打(てうち)という。」(中田薫) ぼくは群れるのが好きな方ではありません。人が集まってたわいもなく談笑して…

木魚歳時記 第1063話

嘘のない人が凡てのものを正す (石川 洋) 「人間はね、自分が困らない程度内で、なるべく人に親切がしてみたいものだ。」(夏目漱石) 底ぬけの善意という言葉があります。また、実際にそうとしかいいようのないような善人と出会うこともあります。しかし…

木魚歳時記 第1062話

人生は自分持ち 運命も自分持ち (石川 洋) 「人はパンのみにて生くものにあらず、されどまたパンなくして人は生くるにあらず。」(河上肇) このHPは、なんの計画性もなく続けています。その原動力は欲望(自己顕示欲)だけです。でも、自分と読者との距離…

木魚歳時記 第1061話

目標なくして百里の道成果なし (石川 洋) 「人はよほど注意をせぬと地位が上るにつれて才能が減じる。私の知ってる人で大臣などになったのも少なくないが、どうも皆そうです。」(石黒忠悳) 人は誰でも欲望を持ちます。けっして向上心が悪いわけではあり…

木魚歳時記 第1060話

自ら燃えよ (石川 洋) 「なんでも変わらないものはないものだ。旧(ふる)いものは倒れて新しいものが起きるのだ。今威張(いば)っているものがなんだ。すぐにそれは墓場の中に葬られてしまうものじゃないか。」(大杉栄) シッダルタ王子は、東の城門で…

木魚歳時記 第1059話

今から始めるここから (石川 洋) 「我々が空想で描いて見る世界よりも、隠れた現実の方が遥かに物深い。」(柳田国男) 朝のNHKテレビ「街道てくてく旅」を見ています。今回の旅の人は、プロ卓球プレイヤーの四元奈生美さんの四国八十八箇所をめぐるてくて…

木魚歳時記 第1058話

最後の糸が切れなければ風船は空にあがらない (石川 洋) 「独りで行くほうがよい。孤独(ひとり)で歩め。悪いことをするな。求めるところは少なくあれ。林の中にいる象のように。」(ブッダ) ブッダとは釈迦(しゃか)のことです。釈迦(しゃか)滅後、…

木魚歳時記 第1057話

人は出会いによって育てられ別れによって深められる (石川 洋) 「老後は、わかき時より、月日の早き事、十ばいなれば、一日を十日とし、十日を百日とし、一月を一年とし、喜楽して、あだに日をくらすべからず。」(貝原益軒) ぼくは比較的高齢(65歳)…

木魚歳時記 第1056話

苦労した人は自分の正しさで人を決めない (石川 洋) 「わたしは良心を持っていない。わたしの持っているのは神経ばかりである。」(芥川龍之介) 或る人がいいました「心遣いはしてもいいが神経は使うな。」なるほど、日常生活において心当たりすることは…

木魚歳時記 第1055話

己を疑うな他人を疑うな天を疑うな (石川 洋) 「私は老人の首すじの皺(しわ)を見る時ほど深い人情に動かされる事はない。なんという人間の弱さ、寂しさを語るものかと思う。」(高村光太郎) ご縁があって、信州信濃の善光寺(ぜんこうじ)さんにお参り…

木魚歳時記 第1054話

今日を自分の最高に生きる (石川 洋) 「やっぱりあいつは風の又三郎だったな。」「二百十日で来たのだな。」(宮沢賢治) 『風の又三郎』をはじめて読んだのは小学生のときでした、風がどどうと吹く日にそいつはやってきてすわっていた・・そんな書き出し…

木魚歳時記 第1053話

いやな人が明日の大切な友となる (石川 洋) 「一日もの言わず 野にいでてあゆめば 菜種のはなは 遠きかなたに波をつくりて いまははや しんにさびしいぞ」(室尾犀星) 群れから離れて、すなわち30有余年勤務した職場を退職してはやはや6年になります。…

木魚歳時記 第1052話

子供は親の合わせ鏡である (石川 洋) 「どこの国だってほんとうの善人は多くない。はなはだ少ない。美しい人も多くはない。はなはだ少ない。しかしいないことはない。ただそういう人にめったに会うことができないだけだ。」(武者小路実篤) ふとしたこと…

木魚歳時記 第1051話

人はみとめられるところから心をひらく (石川 洋) 「顕微鏡で花の構造を仔細に点検すれば、花の美しさが消滅するという考えは途方もない偏見である。花の美しさはかえってそのために深められるばかりである。花の植物生理的機能を学んで後に始めて充分に、…

木魚歳時記 第1050話

こころに花をひとに愛を (石川 洋) 「草花の一枝を枕元に置いて、それを正直に写生していると、造化の秘密が段々と分かって来るようやうな気がする。」(正岡子規)。 今日の俳句の隆盛は正岡子規と高浜虚子により確立されたといわれています。その子規も…

木魚歳時記 第1049話

出来るふり するな 出来ない自分を ダメにする (石川 洋) 「足あり、仁王の足の如し。足あり、他人の足の如し。僅(わず)かに指頭を以ってこの脚頭に触るれば天地振動、草木号叫(ごうきょう)、女?氏(じょかし)いまだこの足を断じ去って、五色の石を作…

木魚歳時記 第1048話

さいごのきれない糸が自分なのだ (石川 洋) 「友とするに悪(わろ)き者、七(なゝ)つあり。一つには、高く、やんごとなき人。二つには、若き人。三つには、病なく、身強き人。四つには、酒を好む人。五つには、たけく、勇(いさ)める兵(つわもの)。六…

木魚歳時記 第1047話

よく泣き よく笑い 両手いっぱいに ありがとう (石川 洋) 「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。」(三好達治) もう亡くなられてしまいましたが、ぼくは川柳の時実新子さんにあこがれていました。「昨日寝たか…

木魚歳時記 第1046話

切り株に休んだら お礼をいって 立つことだ (石川 洋) 「年をとって困ることは、つい自分の今の気持ちに溺(おぼ)れることでございます。あるお人の前では何を言ってならない、あるお人には、その人の今の気持ちをいたわってあげなければならなという、自…

木魚歳時記 第1045話

笑顔に 開運の 力あり (石川 洋) 「いわゆる頭のいい人は、言わば足の早い旅人のようなものである。人より先に人のまだ行かない所に行き着くこともできる代わりに、途中の道端にあるちょっとしたわき道にある肝心なものを見落とす怖れがある。」(寺田寅彦…

木魚歳時記 第1044話

小事のまごころが 万事を支える(石川 洋) お盆の頃になると、毎朝、6時になると寺を出かけて棚行(たなぎょう)、つまりお盆のご回向(えこう)に檀家さまを廻ります。いちばん暑いときですから大変です。40年あまり、その間には病気もしましたが、一度…

木魚歳時記 第1043話

中心はいつも 一念不動 天地をつらぬけ (石川 洋) 「今の私は馬鹿で人に騙(だま)されるか、あるいは疑い深くて人を容(い)れる事が出来ないか、この両方だけしかないような気がする。不安で、不透明で、不愉快に充(み)ちている。もしそれが生涯つづく…

木魚歳時記 第1042話

咲きわたる あけの光を 抱いていこう (石川 洋) 「大陸移動」ということばを知ったのは中学生の頃でした。 昔、インド洋に巨大なプレート(地殻)が押しよせアジア大陸の下に潜り込みました。そして三角形をしたインドの大地が形成されたそうです。その地…

木魚歳時記 第1041話

皆んな さびしく なつかしく (石川 洋) ぼくは、65歳で大学事務を定年退職しました。退職後、ぶらぶらしていると心身によくない。そこで思い切って趣味を始めました。このホームページもその一つです。それから6年あまり、延べ850回を越えようとして…