木魚歳時記 第1066話

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一損 一徳 (石川 洋)

 「さかさまに行(ゆ)かぬ年月よ。老(お)いは、え逃れぬわざなり。」(紫式部)
 岸本大君(小学生)の「夏のプール」という詩を紹介します。「プールで先生に投げてもらった ぼくは おしりから 水の中にしずんだ 水の中の光は オーロラのようだった いっしゅんだったけど すごくきれいだった」。小学生の頃といえば・・ぼくたちに大きな出来事がありました。事情があっておやじが突然に、奈良の山寺に引っ越すといい出したのです。引越しの準備も出来てこれから出発というときに、事情(戦後の混乱)があってその話は立ち消えとなりました。そのまま実現していたら・・ぼくの生涯は別の形をたどっていたわけです。世の中は不思議です、不思議なご縁のお蔭としかいいようありません。

      満月と離れがたくてまわり道