苦労した人は自分の正しさで人を決めない (石川 洋)
「わたしは良心を持っていない。わたしの持っているのは神経ばかりである。」(芥川龍之介)
或る人がいいました「心遣いはしてもいいが神経は使うな。」なるほど、日常生活において心当たりすることは沢山あります。とりわけ、ぼく自身はガラス細工のような神経をしていますから・・龍之介のことばも、或る人のことばも、身につまされるようによくわかります。ところで龍之介は俳句も詠みました。文人俳句では傑出して名句が多いといわれています。たとえば、ぼくの好きな句に「叩かれて昼の蚊を吐く木魚かな」(龍之介)があります。