木魚歳時記第4697話

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 疑いと憎しみとが第二の天性となって彼の英邁(えいまい)の資を傷つけ歪め、余憤の発するところ、わが手足のような弟や功臣を罪なく殺して殺害し、自ら滅びの道を拓(ひら)き進むような結果となったのであろう。精神分析家が格好のテーマであろう。気の毒な英雄よ。(佐藤春夫『極楽から来た』)1334

          ベランダのつぼみふくらむ寒椿

 「ボクの細道]好きな俳句(2434) 矢島渚男さん。「木苺やある晴れた日の記憶満ち」(渚男) 「晴れた日の記憶」とは? ボクは作者が、初恋を告白した「あの日のこと」であると推察します。さて、椿(春季)は、つぼみの咲くのが遅い。そして、花の落ちる時がまた凄い、ボトンと音がします(ウソ)。

  ねんぶつわ、ときのさいそく、
  なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)