折から近江の総追捕使佐々木定綱は在京中で、その子定綱が在国であったが、佐々木荘では去年の水害のため未進であったのを、山徒の宮司がこれを責めること急であった。遂に火を放って近辺の人家を焼失した。定重の郎党らが出てそれを防ぐうち、争いとなって宮仕法師らの傷つく者が出た。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1337
門前の庇を借りて大根売る
「ボクの細道]好きな俳句(2437) 矢島渚男さん。「鳥渡とは鳥渡る間や昼の酒」(渚男) 「鳥渡る」は秋の季語です。暖かい日本で繁殖をすませ、つぎつぎに群れをつくり南へと渡ります。渡り鳥にさよならを告げながら飲む酒は、群れがつづくかぎり飲めます(笑)。「なかんづく一念一花寒椿」(藤岡紫水)
わしやなんともない、
よばれるこゑのこい(来い)にとられ、
なむあみだぶつ。
『定本 妙好人 才一の歌』