木魚歳時記第4794話  

 これらの獅子身中の虫の発生に乗じて、得たりとばかり、念仏宗の攻撃に立ったのが正面の敵南都北嶺であった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1428

             夜焚火の焙り出したる七卿落

 「夜焚火」(よたきび)は冬季です。七卿落ち(しちきょうおち)は、1863年(文久3年)、鹿ヶ谷の平氏討伐の謀議をした事件だそうです。さて、ぼくも『極楽から来た』をご紹介しながら、いろいろ思うこともあります。それにしても、能楽(のうがく)や謡(うたい)の一場面に接することもなく「七卿落」のイメージだけで17文字にするなんて横着!