木魚歳時記第4727話

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 法然がこの手紙を内親王に差し上げたのは、正治(しょうじ)三年正月に十五日薨去(こうきょ)の御病床へではなかろうか。内親王は前年から病ませて十二月ごろには病勢も進んでいたから、正治二年末から正治三年年頭の事と思われる。房籠りの念仏とはおそらく法然が例年正月元日から七日間の別時念仏を指すと思えるから正治三年正月ははじめての手紙と考えてよかろう。おん年は五十歳ぐらい、法然はその時六十九歳。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1364

            病葉の己が内なる寂光土  病葉(わくらば)

 三男の兄は1928年生まれです。詳しいことはわかりませんが・・その日(逝去)病院から戻ってきたときの父親の落胆ぶりは、まだ記憶にあります。時代の動きといえばそれまでですが・・それにしても「早世」です。両親の心中を察すると言葉がありません。1947年逝去・享年15歳。

  よろこぼをや、このみのり、
  なむあみだぶのみのり、
  よろこぼを。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)