木魚歳時記第4667話

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 改鋳は四月十九日からはじめて、五月二十五日に至る三十日あまりを費し、十四回の冶鋳を重ねてどうやらやっと成功の糸口を見つけ、七月中ごろにはおぼ完成の姿を見せて、その後は時々大仏が光を放つことがあったと伝えられる。
 六月十六日の日の暮れ、折からの曇天で月もまだ出ていなかったが、常聞房叡俊がもう一度、もとのお姿にかえった大仏を拝みたいと出かけて見たところ、大仏の眉間に、星影のような光が見える。(佐藤春夫『極楽から来た』)1305 

         相棒においでおいでと竈猫  竈(かまど)

「ボクの細道]好きな俳句(2404) 野見山朱鳥さん。「一枚の落葉となりて昏睡す」(朱鳥) ボクは、高校3年生(10月から)3年間休学しました。病名は結核でした。復学後も体育の授業は2年ほど見学でした。さすが、青春時代の5年間は辛かった。「病葉の己が内なる寂光土」(真隆)。

花を見る時は
タネをまく時である 
(石川 洋)