木魚歳時記第4724話

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 大炊御門院の女房からであろうか、おん主人内新王の御病気の篤(あつ)い事が報じられたものらしい。内親王に宛てて法然はこの手紙をしたためているのである。
 手紙の大意は、ただ事でない御重体とうかがい、思いきめた房籠(ぼうごも)りの念仏をもうち捨てて早急にも参上すべきであるが、また考えてみれば、この世の見参は、しょせんただ反って屍を執するまどいになるものとも限らないから、やはり参上は取りやめにいたします。(佐藤春夫『極楽から来た』)1361

       まくなぎを連れて日暮れの匂ひかな

 長姉は1921年、守口の西向寺(師僧が先住)で生まれました。ぼくと16歳も離れています。いつも仕事「丸紅商事」から帰ると、まっさきに、赤ん坊のぼくを抱っこしてくれたそうです。長兄より2歳年上でした。セピアに変色した遺影でしか顔は覚えていません。1940年・逝去・享年20歳
 
  ぼんぷ、ふたりに、
  かわ(河)がある。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)