木魚歳時記第4624話

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 1263兼実はこうして院の御反感を蒙った上に、院の寵妃、浄土寺の二位こと丹後局まで法皇の御意を体してか兼実に好意のない様子であった。その上近衛基通の側には当時政界の飛将軍とまで言われた策士の土御門通親がいて、これがまた、院の乳母との関係から院のお気に入りであった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1264

        年末の聖号十念しぐれけり 

 「ボクの細道]好きな俳句(2361) 摂津幸彦さん。「階段を濡らして昼が来てゐたり」(幸彦) 雨の日の、安普請(ふしん)の公営アパートが浮かびます。2,3階へ、コンクリートの階段で分かれる(濡れた)足跡は、いろんなことを象徴します。作者のナイーブな一面を見たような作品です。

人間は努力をするかぎり、
迷うものだ。
(ゲーテ{ファウスト})