木魚歳時記第4437話  

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 清盛は以仁王の事件が法皇の使嗾(しそう)に出たと見て、法皇に対するこの敵意である。法皇もこの事はお察しあって清盛のすすめる召し上りものには毒物がまじっていないかとお心づかい遊ばし,戸外の人の足音の近づくのにお耳を傾けさせては者どもが刀を忍ばせていないかと御用心遊ばした。清盛もさすがに法皇を弑し奉るまでは暴虐(ぼうぎゃく)ではない。ただ、諸山の討伐はもくろんでいた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1086

     北限の野猿いつぴき春浅し      

 「ボクの細道]好きな俳句(2178) 桂 信子さん。「昼の酒はなびら遠く樹を巻ける」(信子) 一見すると無季俳句か? そう思いました。しかし「昼の酒」「はなびら」とくれば、さくら吹雪と読みましょう。老樹をめぐり舞うさくら吹雪を眺めて呑む酒の味はまた格別でありましょう。

日常の勤行(おつとめ)9  九番目は「総回向偈」(そうえこうげ)です。「日常勤行」で得た、ご利益(りやく)を「利他」、つまり「菩薩道」(ぼさつどう)に振り向ける大切な偈文が「総回向文」です。ご先祖を恭敬し回向・十念いたしましょう。