南都の興福寺は既に三井寺に応じていた。これを知って関白基通が使者を遣わして衆徒どもを諭したが、彼らは聞かばこそ、かえって激昂(げきこう)した大引きはがして衆は使者の衣装を引きはがし追い出し、同行の院の雑色(ぞうしき)二人の髻(もとどり)を切った。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1057
長き夜や雪解の川の音はげし
「ボクの細道]好きな俳句(2147) 波多野爽波さん。「吾を容れて羽ばたくごとし春の山」(爽波) 春の季語に「山笑ふ」があります。全山緑に、たちまち、生きとし生きる「いのち」を抱き、そしてはぐくむ、その中に抱かれる吾も喜びをかみしめる。
極楽は遠い遠いと思えども
なむあみだぶが弥陀の極楽。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)