それでも山には学侶がますます少なくなり、今では大衆の山になってしまったばかりか、法然の見つけた道は山の人々とは少し行き方の違うところもあり、法然は町の人々の間に住んで、釈迦堂あたりに集まる一般の人々と道を語りたいのだと説明するとやっとわかった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)827
断崖のガンダーラ仏や蟇 蟇(ひきがえる)
「ボクの細道]好きな俳句(1911) 鈴木六林男さん。「バレンタインの消えない死体途中の花」(六林男) 「途中の花」とは? まだ完全に咲ききっていない花。すなわち、若い男女を指しているのでしょうか? さて、ガンダーラ仏とは! 1世紀頃から3世紀頃に、古代インド・ガンダーラ地方で開花した仏教美術の仏像があります。いつか、大分を旅行したとき、断崖に瞑想する巨大な石仏の足元にぬっと坐る蟇(ひきがえる)を発見しました。
なむあみだぶつ、なむあみだぶつ。
なむあみだぶわ、あえいがた(い)な。
さいちゆ(を)たすける、をやのこころよ。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)