木魚歳時記第4169話

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 土地というのは、西山の山すそにあって、山の一部は庭にまでせり出して敷地を狭くしているが、それも一つの趣となって、草庵には広すぎるほどの土地に、法然は一目で気に入った。清涼寺の門とは呼応するほどの近さにある。西北に山を背負い、南に大堰川の水に臨み、川をへだてて嵐山に面していた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)830

       ひんがしに山山山や谷朧   朧(おぼろ)  

 「ボクの細道]好きな俳句(1914) 鈴木六林男さん。「はや不和の三日の土を耕せる」(六林男) 「はや」とあります。「不和」は三日目となる? 作者は畑作りにいそしむより外ありません。さて、ベランダから見る山々(三十六峰の一部)は、刻々とその模様を変えてゆきます。いくら眺めても見飽きることはありません。松ヶ崎に住ませて頂いたご縁に感謝しています。

  をのずから、わきでるぶつ(佛)つわ、
  ぶつのなかから、ぶつをもろをた。
  ぶつ(の)なかから。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)