木魚歳時記第4127話

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 (五)『観経疏』とて、何も今はじめて読んだわけでもないのに、こんな大切な有りがたい文字をただ読み過ごしてしまっていた。食えどもその味を知らず、読めどもその意を悟らずであったか。至らぬことばかりと、法然はその書を経机の上に置き直すと、つと立って西方に向かい、改めて五体投地して至心に阿弥陀仏を拝した。
(佐藤春夫『極楽から来た』)792

       石だとか木の根ごろごろ冬の川 

 「ボクの細道]好きな俳句(1874) 永田耕衣さん。「あんぱんを落として見るや夏の土」(耕衣) 「夏の土」と「あんぱん」の取り合わせが軽妙です。さて、高野川上流(支流)には「花折れ断層」の地盤があります。豪雨のたびに避難勧告が出される地域のことです。ですが、高野川の流域は、いまだに自然が豊かですから、毎日、眺めて楽しんでいます。

  わたしや、あなたに、さいそくされて、
  はいとへんじをするばかり、
  はいとへんじも、ろくじ(六字)がさせる。
  これに、さいちやが、ききとられ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)