木魚歳時記 第3932話 

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 ここで歌人頼政論をおっぱじめてみても読者はめいわくであろう。読者は必ずや頼政と小待従の恋物語での知りたいに相違ない。作者は迂愚(うぐ)なりとは申せ、それも心得ないではない。
(佐藤春夫『極楽から来た』)608

       このさきはどこへ行くやら花野原 

 「ボクの細道]好きな俳句(1681) 柿本多映さん。「次の世へ蠅取蜘蛛を連れてゆこ」(多映) 生まれる時も死ぬ時も唯「独り」。ましてや、死ぬ時は、いくら頼んでも、一緒に死んでくれる人はありません。ですからせめて「蠅取蜘蛛」(はえとりぐも)でも連れて行こうか! と、相成ります。ボクは、死ぬ時、『阿弥陀経』(一巻)を「納棺」してもらうよう遺言しています。

 蝸牛(かたつむり)3  私の小さな仲間のアベルは、よく蝸牛と遊んでいた。