月を盗る
猿の王がいました。ある晩、月が井戸の底に映るのを見て「月が井戸に落ちた。月が死ぬと世の中が暗くなってしまう。なんとか月を助け出さなければ・・・」。そう考えた猿の王は、家来たちを集め、まず自分が井戸の上の木の枝にぶら下がり、つぎつぎに家来の猿たちが、それぞれの尾っぽにつかまり、井戸の底へとぶら下がるよう命じました。ところが、最後の猿が井戸の底に下り月をつかもうとしたとき、木の枝が折れ、猿の王も家来たちの猿も井戸の底に落ちてしまいました。ボサツはこの話を王のところでしてあげました。
月を盗る
猿の王がいました。ある晩、月が井戸の底に映るのを見て「月が井戸に落ちた。月が死ぬと世の中が暗くなってしまう。なんとか月を助け出さなければ・・・」。そう考えた猿の王は、家来たちを集め、まず自分が井戸の上の木の枝にぶら下がり、つぎつぎに家来の猿たちが、それぞれの尾っぽにつかまり、井戸の底へとぶら下がるよう命じました。ところが、最後の猿が井戸の底に下り月をつかもうとしたとき、木の枝が折れ、猿の王も家来たちの猿も井戸の底に落ちてしまいました。ボサツはこの話を王のところでしてあげました。