木魚歳時記 第111話

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天辺を ひそかに狙ふ 葱のぎぼ

釈迦誕生

 仏伝によると、釈迦はサキャ族の王、父、シュッドダナ(浄飯・じょうぼん)王と、母、マーヤ(摩耶・まや)夫人の王子としてお生まれになりました。幼名をシッダルタ(目的を完成した者)と名づけられたと伝えらます。
 シッダルタが誕生したルンビニー園(現ネパール領ルンミディ村)には、マカダ国第三代目の王で「仏教」の擁護者として知られるアショカ(阿育・あいく)王が建立した釈迦誕生の遺跡が現存します。ですから、ルンビニ園が「釈迦誕生の地」であることは史実であるといえます。
 仏伝によれば、王子シッダルタのエピソードはいろいろ伝えられていますが、そのうちから三つほどご紹介しましょう。その一つ目は、母、マーヤ夫人がシッダルタを産んで七日目に亡くなられたことです。その後、シッドルタはマーヤ夫人の妹に育てられますが、これがシッダルタの人生観に影響したともいわれます。