木魚歳時記第4228話

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 それ故、おん儀式がすんで、賜餐になると院の陪膳には院別当大納言藤原隆季(たかすえ)、そうして門院の陪膳には左衛門督宗盛(むねもり)卿というわけで、式場の一隅には武者所がかたまっているのや、院の随身が狩装束でひかえているのも見えたとはいえ、すべて外(と)の面(も)の光と同じくうららかにうちなごみ、まことや、おん賀にふさわしい空気であった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)885

      山寺に五色の幡や鑑真忌  幡(はた)

 「ボクの細道]好きな俳句(1970) 岡本 眸さん。「卓拭いて夜を切り上げるそぞろ寒」(眸) 作者は独り暮らしでしょうか? それでも暮らしの匂いが色濃い卓のまわりを、整理してからでないと寝床に向かえない。女性の独り暮らしのパターンでしょうか。さて、ボクはマイホームパパではありませんでした。家族のみんなに、申し訳ない気持ちでいっぱいです。ところで、師僧(おやじ)も、マイポームパパではなかった(かな)! でも「(吾れ唯)足ることを知る」。と、記して枕元に飾っていました。ボクも、そんな師僧(おやじ)の心中が納得できる齢(よわい)となりました(笑)。

  なむあみだぶわ、ひと(人)し(知)らの(ぬ)、
  わしにしらせて、
  なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)より