木魚歳時記第4170話

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 仮屋は法然の知らぬ間にできていた。仮屋はやがて草庵になり薪水のことも秦氏が適当な者をよこしてくれるという。法然は身軽にここにきて住んだ。
(佐藤春夫『極楽から来た』)831

        花明り仏吐きたる空也像

 「ボクの細道]好きな俳句(1915) 鈴木六林男さん。「向日葵に大学の留守つづきおり」(六林男) 作者は大学に勤務されておられたのでしょうか? 大学は、何かと休校日が多いものです。学生の居ない研究室で時を過ごすのは・・さて、読者は、真夜中の「花明り」とわかるでしょうか? 「仏吐く」(空也像が)の景が浮かぶでしょうか? 句作者(ボク)にしかわからない最低の俳句です(汗)。庶民救済の念仏を説かれた空也上人の尊像は「六波羅蜜寺」にあります。口から六体の仏(ほとけ)を吐いておられます。

  さいちや、しん正(身上)、かねもちよ。
  なむあみだぶの、かねをもろをて。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)