木魚歳時記第4171話

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 彼が山を下ったと聞き知った旧友たち、例えば、彼とよく仁和寺に行った阿性房や、後年代彼に代って東大寺大仏殿の大勧進をした重源など、あるいは新居を見るためといい、あるいは法然の見出した道を聞こうと集まってきた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)832

       猫又の僧跨ぎたる花の昼  猫又(ねこまた)

 「ボクの細道]好きな俳句(1916) 鈴木六林男さん。「かなしきかな性病院の煙出」(六林男) 昔、差別と偏見に苦しんだ病院がいかに多くあったか! それが「煙出」の煙に凝縮されています。さて、志村けんさんが大往生されました。ご冥福を祈りつつ、お浄土に召されるにもこのような形があるのだ! と感動しました。「阿弥陀仏と十声唱えてまどろまむ永き眠りとなりもこそすれ」(法然上人)

  あなた、わたしに、なかまいり。
  わらしや、あなたに、なかまいり、
  ごをんうれしや、なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)