そこで専修念仏の人はみな往生ができますかと問うたが、まだその答えの聞かれないうちに、夢はさめてしまった。彼は後でもまた善導の夢を見たが、これが最初の夢であった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)803
冴返る菩薩にもある泣き黒子 黒子(ほくろ)
「ボクの細道]好きな俳句(1886) 野見山朱鳥さん。「裸子や涙の顔をあげて這ふ」(朱鳥) 赤ちゃんの仕草はいつまで見ていても見飽きない! さて「菩薩」(ぼさつ)とは、仏(ほとけ)に成るため修行する修行者のことです。ですから、菩薩は女性であるとはかぎりません(歴史上の釈迦は男性です)。ただし、菩薩像は女性として描かれることが多い。なぜか? 菩薩の修行目的、その行為が「慈悲」そのものだからです。お寺に保存する菩薩像の目元に筆点(黒)を発見して、ふと、それが泣き黒子(ほくろ)? に見えた・・ということです。
よろこび、うたがい、じりきもとられ、
これがよろこび、なむあみだぶつ。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)