木魚歳時記第4154話

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 むかし見て、母を思い出させて老女、今もなおいて、むかしと同じようにお茶をすすめてくれたが、白髪あたまでめっきり年を取りやつれてしまい、もし母が生きていても、こうまでは老いこんでいないだろうが、と思われるようにまでなっていた。そうでも法然には何やらなつかしく、
(佐藤春夫『極楽から来た』)818

       本堂に五色の幡や御身拭  幡(はた)

 「ボクの細道]好きな俳句(1900) 野見山朱鳥さん。「一枚の落葉となりて昏睡す」(朱鳥) なるほど、そのまま「永き眠り」ともなれば大往生です(汗)。さて、高齢者二人が暮らしていると、会話が意思疎通しない? お互が「わかっている」と、会話に省略が多いからです。そこで、①伝えたい全体像をまず伝える。②次に、要件・個別の要点をピン・ポイントで伝える。つまり、カメラ・ワークの「広角」と「ズーム」の併用です。あっ、そういえば、この『木魚歳時記』は、読者に意思疎通されているか? 難しすぎるのでは? 汗・汗・汗

  ごをんき(御遠忌)は、なむあみだぶに、さいとをゑ(い)れて、
  ごをんうれしや、なむあみだぶつ、
  なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)