無智だから、どんな思考をめぐらしてみても正覚(しょうがく)の域に達しにくい。無智を、どうしぼってみても智慧が出る道理もない。ただ苦しいだけである。これはわが身源空がよく知っている。結局、成仏の道は無智の凡夫にはかなわぬ道である。
(佐藤春夫『極楽から来た』)786
煮凝のやうな女と半世紀
「ボクの細道]好きな俳句(1868) 永田耕衣さん。「春の夜や後添が来し灯を洩らし」(耕衣) 一軒家に明かりが灯りました。後添いが入ったという噂です。さて、炊き立ての「ごはん」に「煮凝」(にこごり)に添えると、じゅわ~と溶けて、これがまた美味しい。煮凝のような相棒と連れそって半世紀が過ぎました。不思議な出会いをいただいたことに感謝しています。
なむあみだぶつに、こころまるめて、
ごおんうれしや、なむあみだぶつ。
『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)