木魚歳時記 第3783話

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(五)以前は信仰というよりも単に一種の形式もしくは儀式として楽しまれていた貴族社会の仏教道楽というべきものも、寂心の『日本往生極楽記』や源信の『往生要集』が上流の愛読書となって以来は、俗間にも一部の僧との間と同じように欣求浄土(ごんぐじょうど)の道心を植えつけて。

(佐藤春夫『極楽から来た』)475

      子どもらの子どもの為の子どもの日

 「ボクの細道]好きな俳句(1534) 松崎鉄之介さん。「金を掘りたのしみうすく雪に住む」(鉄之介) 金といっても砂金のようなもの? なぜなら、「たのしみうすく」とあるからです。つまり、一攫千金の金鉱を掘る昔の夢は捨て、独り川に入り砂金を掬う老人の姿が浮かびます。遠くにみえる山々にはまだ雪が・・

 家鴨(あひる)3 そこで今度は雄が入って行く。彼のごうしゃな彩色は忽(たちま)ち水の中に沈んでしまう。もう緑色の頭と尻(しり)のところの可愛(かわい)い巻毛が見えるだけだ。どちらもいい気持でじっとそうしている。水でからだが暖まる。その水は誰も取替えたりはしない。ただ暴風雨(あらし)の日にひとりでに新しくなるだけだ。