木魚歳時記 第3784話

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 阿弥陀の西方浄土だけは、この如来の無量の寿(いのち)のために、末世の今もなお如来とともに残っていることを、経文の文句によって知ったためである。
 このために道長やその亜流の貴族の間に阿弥陀仏信仰が大いに起こったものである。
(佐藤春夫『極楽から来た』)476

       終列車発ちて八十八夜かな

 「ボクの細道]好きな俳句(1535) 松崎鉄之介さん。「金獲たり本の神田の雁高し」(鉄之介) 神田神保町の古書店176店のことでしょうか? ここでいう「金」とは、ささやかな臨時収入があって、日ごろから買い求めたいとと願っていた古書をゲットした時の喜びが「雁高し」の季語に込められる。

 家鴨(あひる)4 雄はその平べったい嘴(くちはし)で雌の頸(くび)を軽く噛(かみ)ながら締めつける。いっとき彼は頻(しき)りらだだを動かすが、水は重く澱(よど)んでいて、ほとんど漣(さざなみ)も立たないくらいだ。で、すぐまた静かになると、なめらかな水面には、澄み渡った空の一遇が黒く映る。