木魚歳時記第4846話

 元久前後から、叡山が専修念仏へ重圧を加えはじめて、女人の帰依者の多くを持った行幸とか西空とか、安楽、住蓮などの非行を声を大にして数え上げるに当たって、師の風を学ばない放従無慚(むざん)の徒として
綽空を目(もく)したのも、同門のひそかにささやき交わす陰口のせいであった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)

         長江の魚氷に登る西域記

「魚氷に登る」は春季となります。さて、ぼくは、昔(50歳頃)玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)の著はされた『大唐西域記』(だいとうさいいきき)のルートの一つを辿(たど)り、ウイグル自治区の「天湖」まで旅をしたことがあります。あのときの冷えたハミウリの味が忘れられません!