木魚歳時記第4372話

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 彼は既に七十七歳になっている。今にして起たずば終世その機もあるまい。
 彼は上皇の第二皇子で不遇な地位に甘んじて八条院の猶子となって居られた以仁王(もちひとおう)を捧じ、八条院の二百ヶ所にわたる広大な所領を背景に、八条院の蔵人源行家(義朝の末弟)をして以仁王の令旨(りょうじ)を「東海、東山、北陸三道諸国ノ源氏ナラビニ軍兵等ニ」伝えさせての挙兵であった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1022

     羊日を老舗名代の「いもぼう」で
             羊日(ようじつ)=1月4日  

 「ボクの細道]好きな俳句(2112) 波多野爽波さん。「曾て住みし町よ夜店が坂なりに」(爽波)。あの「寅さん映画」が思い浮かびます。さて、遥か天山(アルプス)を仰ぎながら、玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)の辿られたであろう『大唐西域記』の一地点に立つことが出来たのは、身に余るご縁のたまものと感謝をしています。写真=「天湖」。

  むねに六字のこえがする、おやのよびごゑ、
  慈悲のさいくなむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)