木魚歳時記第4826話 

 第三十二章 破戒の聖僧
 (一)建仁(けんにん)元年の晩春、六角堂百ヶ日参籠の九十五日目の暁、夢想のままに、当時、善信といって慈円門下に在り、叡山根本中道の堂僧をしていた二十九歳の親鸞が、聖覚の手引きで吉水に伴われ、はじめて法然に会ったとき、世にはこんな人もあるものかと感嘆した。さながらさくら花の陽春に咲き照るような趣のゆったりとした法然の温容に、親鸞は総身そっくり包まれる思いがした。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1459

        本尊はウスバカゲロフ蟻地獄 

 「蟻地獄」(ありじごく)は夏季です。さて、本堂の近くに蟻地獄をつくり、ウスバカゲロフの幼虫が棲みつきました。S氏が27歳のときでした。22歳のアリ(相棒)を引込み棲みつきました。あれから、もう半世紀以上もたちました(汗)。