木魚歳時記第4840話

 要するに慈円は名門に出て大僧正となり、天台座主という権力を握った僧形の大政治家にか過ぎないと目ざとく見抜いた善信が純粋な僧法然とその教義に赴(おもむ)こうとしているのであった。 彼が慈円に対する進退をばかりに苦慮している間に、法然の承認、聖覚、隆寛らの慫慂(しょうよう)、兼実の懇請による婚姻の議が起こり、慈円さえ勧説に乗り出す次第、やっと善信は九条家の玉女、玉目姫と結婚した。(佐藤春夫『極楽から来た』)

           台風の日本列島ワシづかみ 

 「台風」は秋季となります。観測精度の進歩と、温暖化の影響で、日本列島を鷲掴(わしづかみ)縦断するような大型雨台風が多くなりました。とりわけ、集中豪雨による洪水被害と電力消費のダブルパンチは痛い! これかも相応の覚悟が要ります!