木魚歳時記第4562話

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 七月九日の大地震に築地くずれ廃屋傾く路のなかに、門院は危うきを避け人目をいつおん奥で長月の末、風寒き北山深く寂光院に入らせた。
 院の傍の方丈のご庵室の一間はご寝所にしつらえ昼夜丹暮の勤行、長時不断の御念仏、懈怠なくひたすらに、先帝はじめ幼帝、さては一族一門すべての冥福を祈らせ月日を送らせ給う。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1203

       連日のしょぼしょぼ雨やそぞろ寒

 「ボクの細道]好きな俳句(2302) 安住 敦さん。「春昼や魔法の利かぬ魔法瓶」(敦) 豊満な麗人の訪問はもうない? さて、魔法が効かないのは、魔法瓶にかぎりません。例えば、最近の気象予報は! もちろん予報は正確です。しかしスケールとか降雨量など予期せぬことが! 昔は「暑さ寒さも彼岸まで」。なんて云いました。良き時代でした(笑)。

ありがとう 
という言葉が
物の大切さを教えてくれる
(石川 洋)