木魚歳時記第4546話  

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 那智山上の観世音二後世を祈願して山を下ったのは三月二十八日、山麓那智湾の長汀(ちょうてい)、浜の宮から主従三人勝浦湾外へ乗り出して沖の山成島に舟を寄せた。沖とはいえ、湾外の程近くのあたり、島とはいえ、ただ海波の囲む一塊の巨岩の上に、往年、院五十のおん賀に桜をかざして衆人と舞い、深山木のなかの揚梅(ようばい)と女房たちの眼を見張らせ、光源氏もかくやと見られた美丈夫はその面影もなくやつれ果てて見るからに狂人じみて光る眼に、海面を見入りつつ、
(佐藤春夫『極楽から来た』)1187

           迷走の二百十日となりにけり

 「ボクの細道]好きな俳句(2285) 安住 敦さん。「しぐるゝや駅に西口東口」(敦) 季語「しぐれ」を用いた超有名作品です。さて、予報の開始が早くて、正確なだけにドキドキといたします。ところで、地球規模の温暖化が指摘されています。これについては、人類が英知を集めて対応の策生み出し、あらゆる「時間」と「空間」を選ばず、実現に向けて踏み出すことが求められています!

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(石川 洋)