木魚歳時記第4530話  

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 摂政基通ははじめ鳳輦(ほうれん)に供奉したが、不意に北山かけて走り逃げた事や、池殿に火をかけて行幸を追ってきた頼盛が、急にくびすねをめぐらし引き返したと聞いても、火をかけて家を捨てた半時の後に変わる人ごころの目まぐるしさを、宗盛は今さら驚くでもない。この世に生きている事を囚われの身と観じ、今はもう与えられた運命に甘んじて生きるほかないと感じた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1172

         青鷺のそばにぴたりと接近す   

 「ボクの細道]好きな俳句(2269)川崎展宏さん。「夕菅は胸の高さに遠き日も」(展宏)「♪夕菅(ゆうすげ)」は、歌謡曲の歌詞としてよく歌われます。哀愁の伴う抒情が生まれます。これはもしかしたら、好きな人との別れの記憶かも(汗)

苦しいことが多いのは
自分に甘えがあるからだ
(石川 洋)