火は大仏殿にまで燃えうつり、煙に巻かれた群衆は、体力の弱い者から順々にあとへあとへ、廊下に倒れ落ちるころには、業火のなかにただらなぬ地ひびきがあった。
それはこの阿鼻焦熱(あびしょうねつ)を救うすべを知らなかったのを慚愧(ざんき)するかのように,金銅十六丈の廬舎那仏(るしゃなぶつ)の頭部が、この業火の毒焔に溶け落ちたのであった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1102
啓蟄や今日も巣ごもる正僧正
「ボクの細道]好きな俳句(2194) 京極杞陽さん。「春風の日本に源氏物語」(杞陽)揚句の「源氏物語」を代えるならば、俳句がいくらでも作れる(汗)・・それ(手抜き)をしたらお終いです!
事おわれば化し去り、
時いたればまた現ず。
(『無量壽経』)