木魚歳時記第4379話

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 新宮の大衆はすぐにこれに応じて起(た)ったが、本宮の大江法眼という者は平家に属した祈祷師であったから、直ちに川を下がって新宮を攻めた。新宮、那智の大衆が大挙して大江法眼を迎え撃ってこれを破った。法源の甥の佐野法眼という者が事を福原に報じたのは、王の令旨が発せられてほぼ一ヶ月後、五月はじめの事であった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)1029

        寺の子の寺を継ぎたり竜の玉 

 「ボクの細道]好きな俳句(2119) 波多野爽波さん。「セルの袖煙草の箱の軽さあり」(爽波) ボクは、寺の五男に生まれました。病弱でしたが、師僧(おやじ)の後を継いで住職となりました。ボクの長男も、美大を出ましたがボクの後を継いで、同じ「塔頭」(たっちゅう)の住職を継いでくれました。「三代」にわたるバトンタッチです。仏さまのご加護です、ありがたいことです!

  わたしやあなたにめのたま(目の玉)もろて、
  あなたを見るたま、なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)