木魚歳時記第4200話

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  第十九章 哀歓無常
(一)法然が専修念仏をはじめたのは、安元(あんげん)元年(西暦一一七五)春であったが、その前年の春、建春門院御同道で、前年経ヶ島を築いた摂津福原の清盛の別荘に御幸あり、つづいて太政大臣清盛を案内役にして、
「安芸の厳島へ、建春門院と連れ立って参った事があった」
(と上皇はお記しになって居られる)
(佐藤春夫『極楽から来た』)858

        蜘蛛の子に風がどどうと吹いてきて 

 「ボクの細道]好きな俳句(1944) 岩淵喜代子さん。「箸置きを据ゑて箸置く薄暑かな」(喜代子) すこし暑さの感じらる初夏の候ともなれば、ひさしぶりに冷やし素麺(そうめん)でも・・そんな気分になるものです。さて「どどうと吹いて来て」「教室に見慣れない男の子が」となると・・これはもう宮沢賢治さんの世界です。

  たのしみわ、わしが、ごくらく、たのしむばかり
  これがたのしみ、なむあみだぶつ。
  『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)