木魚歳時記第4194話

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 直ぐにでも思わないでもなかったが、今度は西山の時のように知らぬ間に庵室ができるわけでもなく、思いどおりには動けない。
 そのうちに源三位入道頼政が挙兵の事が起こり、これはまた世の中が不穏になると思えば住み慣れた地を安全に思った。折しも覚快法親王が寂された。
(佐藤春夫『極楽から来た』)853

      僧の子の蟇ふくらませ叱られる  蟇(ひき)

 「ボクの細道]好きな俳句(1938) 岩淵喜代子さん。「かはほりのうねうね使ふ夜空かな」(喜代子) 蝙蝠(こうもり)が、夕焼け空にいっせいに出て飛翔する光景は壮大です。さて、僧の子といえば、つまり、ボクのことです。お寺の草むらで、蟇(ひき)つまり蟇(ひきがえる)を見つけ、ワラでふくらませてしまいました。「まあ、なにするのこの子は、可哀そうになことしたらあかん」と、母親からぱんぱん叱られました(汗)。

  わしをたすける、ごぶん正(御文章)さまわ、
     みのあんない。
  なむあみだぶつ。
 『定本 妙好人 才一の歌』(楠恭編)