木魚歳時記第4062話

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『だってさ、あんなに牝ばかり追っかけているのじゃ』
 などといっていたものでした。いずれも宮中から洩れて民間にひろがったことを、大人が何かというのを聞きかじってのことでしょうが。
「なるほどこれは町へ行かなければ聞かれない話だ」と叡空も一応は面白がってから、
(佐藤春夫『極楽から来た』)729

       冬蠅をまた見に来たら死んでいた

 「ボクの細道]好きな俳句(1809) 長谷川櫂さん。「湧きかけし白湯の匂ひや夕桜」(櫂) さて「湧きかけし」とは、五右衛門風呂のようなものでしょうか? 薪を焚いて沸かした・・桜が舞い込むわけですから、外湯に近い自家製の風呂場を想像します。山奥の一軒家(テレビ)でも見ました。湯の匂いに薪の香りがまじり、花びらの下でとっぷり浸かる湯は格別なもでしょう。

カナリア11 私のランプの輝きは、彼の夜を掻(か)き乱し、その睡眠の時期を混乱させる。彼は日の暮れ方に眠りにつく。私は、彼のまわりに闇が次第に濃くなって行くのを、じっとそのままにしてしておく。おそらく、彼は夢でも見ているのだろう。