木魚歳時記 第1848話
随心院(ずいしんいん)
随心院は、真言宗善通寺派の本山です。この寺は<小野門跡>と呼ばれるように、密教の一派である「東蜜」(とうみつ)に基ずく小野派の発祥の地であります。西暦二年(991)、仁海(にんかい)がこの地に曼荼羅寺(まんだらじ)を建立したのが始まりと伝えられています。後に、随心院と改称されました。この寺には小野小町(おののこまち)と深草少将(ふかくさのしょうしょう)<百夜通い>の悲恋伝説が伝わります。境内にはゆかりの<化粧の井戸>や<文塚>を残します。ラブレター上達のご利益(りやく)があるそうです。因みに、小野小町の伝説については洛中洛外に多く残されています。(山科区・小野御陵町)