木魚歳時記 第1172話

f:id:mokugyo-sin:20140104035213j:plain

猫寺

 称念寺の和尚は猫が好きでのう、 貧乏寺ぢゃったが、子猫を飼っておった。ところがこの子猫が、わるさ好きでのう、或る日のことじゃ
、和尚は、虫のいどころが悪かったのか、悪さのすぎる子猫を追い出してしもうたのじゃ。 ところが、その夜のことじゃ、和尚の枕元に子猫が現れてのう、「和尚さん、明日、いいことがありりますよ」 そういって消えてしまったそうじゃ。 
 翌日、松平家の使いの者が寺にやってきて、 称念寺を松平家の菩提寺に・・との申し入れがあったそうな。そこで和尚は、子猫のことが気になってのう、あちらこちら探してみると、松平家の門前で死んでいたそうじゃ。それから称念寺も立派になっのう、人々は、称念寺のことを猫寺と呼ぶようになったそうじゃ。
称念寺:千本通り寺の内上る

     どんぶりで新茶飲みたる唐変木