木魚歳時記 第1171話

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濡髪堂

 知恩院が造られたときのことじゃ。 本堂に童子(わらし)が坐っておってのう、「自分は、昔からここに棲んでいる白狐じゃが、 お寺ができて棲家がなくなり困っています」 といったそうな。それを聞いたお坊さんたちは、お寺の裏山に白狐の棲家を つくてあげたそうな。その翌日、ひとりの童(わらし)がお礼にきてのう、これからは 「このお寺を守ってあげる」 そう約束して帰ったそうな。
  白狐の棲家は、後に、濡髪堂(ぬれかみどう)と呼ばれる ようになりました。これが濡紙にも通じるところから、いまも花街のきれいどころの参詣者が多いとか・・濡髪堂(ぬれがみどう)は、知恩院の祖廟(そびょう)と勢至堂(せいしどう)の近くにあります。
知恩院:東大路新門前町

     夏めくやネイル飾りをした女